189日後にひとり芝居をするニキ | 大人の大人になりたくて。

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★ALBA所属/劇団6番シードに19年間所属していた(2021.5月末卒業)土矢さんによる公式ブログ★

今日から6月公演の稽古へ。若手の多い現場でどういう雰囲気なのか楽しみもあり不安もある。演出は黒田勇樹さん。僕と同じ世代で子役から活躍され、当時のドラマ『人間・失格』で拝見した時の怪演は、見た人に様々な感情を植え付けただろう。



今日でララバイ振り返りも3日目。また書くことがあれば書けばいいと綴る。

ゲキバカとの出会いは2014年の黄金のコメディフェスティバルだった。その時のプロデューサーは今回制作として携わっていた登紀子さん。僕の人生でこの年は転機だった。今回も表と裏回り、そしてお客様に大変好評だったチケットデザインをしてくださった登紀子さんとの出会い。この年からポップンさんと出会い交流がはじまった。

この公演での打ち上げで柿ノ木さんと話したが、僕は飲み過ぎで覚えておらず『俺が(演劇をおもしろく)やってやりますよ!』と吠えていたらしい。時間よ、もどれ。

それからゲキバカと再開したのは7~8年後となる。当時所属していた6番シードを卒業し、フリーとなった僕はオーディションを受けまくっていた。そのオーディションで最初に受かったのがゲキバカだった。以前にもブログで綴ったが情報公開前に中止となったやつだ。そのオーディションはワークショップを兼ねており、一般の参加者もいた。そこには豆ちゃん(レオナルド)、山ちゃんもおりその時から山ちゃん(マルコ)の発想は斜め上を攻めていた。

そこにはメイローくん(Aのチェリオおじいちゃん)がまだメイロー前だった時に参加しており、あちゃさん(踊り子アンジェラ)もいた。今回の稽古中にしみじみと柿ノ木さんが『あちゃ、上手くなったなぁ』というコメントに彼女はとても喜んでいたように思った。

今作、演出の柿ノ木さんは僕にじいじという役作りの全権を委ねてくれたように思う。感情面においてのダメ出しはなく、テクニカルな部分だけ打ち合わせし、アドリブも自由にしてくれた。ララバイのオーディション時に今回の台本(改定前)をテキストとして参加者全員に配布しており、これは本通りにやれば作品が決まると思えたほどの完成度だった。本作品の演出部分ではここまでぶっとぶかと思う演出だった。これには僕を知る人が観劇した感想はぽかーんとされた事も事実。だが、劇団のカラーとしてふりきる姿勢に根強いファンも多くいると思う。またキャストの人選も被っていなかった事も新鮮味があったように個人的には思う。



同い年の西川くん(Aトレイン孫)との再開は映画『ディープロジック』のイベント以来だ。

彼の才能、魅せ方、考え方と本当に細かく、変人と聞いていたがとんでもない。芝居に真摯な人だった。これで一旦の区切り。俳優にとって花は大切なのです。彼も千秋楽の挨拶で言ってましたが、『演劇はお客様を入れて初めて完成する』と。その客席を埋めてくれるのはまぎれもなく劇場へ足を運んでくださるお客様が僕らに花を添えてくださいます。

本当におつかれさま。君がいたからゲキバカがあったに違いない。もう少しゲキバカは進軍を進めるみたいだよ。

そう。真っ白な部分はきっと君(みんな)の未来です。ちょっと白が多かったかな(笑)

じいじ先生の次回作は6月。どうぞご期待ください。
ララバイ2023の振り返りは一旦これにて。

おっしまい。