若い頃、広告デザインをやる中で、新聞の折り込みチラシも、たくさん、作成していました。
よく新聞の中に、近所のスーパーのセールや、不動産の案内などが、チラシで入っていますよね。
あのようなチラシを、毎日、作っていたんです。
チラシを作りはじめた頃は、けっこう、おもしろくて、楽しんでデザインしていました。
なんといっても、自分がデザインし、そして、作成した印刷物が、多くの人の目に触れ、そして、生活に役立っている、ということが、うれしかったんです。
それに、自分の生活圏の中で、自分の作成したデザインが、流通しているということは、なんとなく、社会と関係している、世の中で働いていて役立っている、という実感があったんです。
確かに、全国規模のマスコミなどを通して、自分のデザインや広告が広がっていくのも、素晴らしいと思います。
しかし、私は、若い頃から、なんとなく、そのような大規模なものは、手が届かないかな、というか、どこか遠い世界のことのように考えていました。
それは、このようにネットを通じて情報を発信するようになっても、感覚的には、同じなんですね。
確かに、ネットという広大な世界の中で、情報を発信しているんだけれど、読んでくれている人は、自分と近い人たちだけなんだろうな、と。
チラシ制作でも、ネットでの情報発信でも、受け手の方を具体的にイメージできて、身近に感じることができるというのは、幸せなことだと思います。
チラシ制作の話に戻ると、最初は、やりがいがあったのですが、だんだんと、苦しくなってきました。
やはり、スケジュールのキツさと、仕事量の多さに、押しつぶされたんですね。
私がやっていたチラシ制作の場合、とにかく時間がないのに、なかなか原稿がそろわなかったり、お客さんである広告主の方から、OKがでなかったりしました。
そのため、修正も多くなるし、印刷の工程スケジュールも、きつくなるのです。
広告主の返事待ちで、遅くまで残り、そのあと、変更・修正などをあわてておこなう、ということも、たびたび、ありました。
修正も、少しであればいいのですが、それまで作ってきたものを、大きく変えるとなると、大変です。
お客さんの中には、実際に広告を、かなり具体的に作り上げてみないと、わからない、という方も、いました。
そのため、レイアウトをして、かなり完成品に近いものを作るのですが、イメージと違うなどの理由で、作り直し、ということもありました。
今から思えば、デザインの問題というよりも、仕事の進め方というか、段取りの問題だったのかもしれません。
また、チラシの場合、どうしても値段勝負、ということになります。
だから、他店が安い値段で、売り出そうとしていることがわかると、そこからさらに値下げしようとして、値段の修正が入るわけです。
そのため、チラシの場合、商品と値段を、いかにインパクトがあり、また、見やすくレイアウトするか、ということになります。
そうなってくると、チラシのデザインも、だんだんとパターン化されていきます。
あとは、いかに値段を派手に見せるか、とか、いかに、効率的に、チラシを作成するか、ということになってきます。
そこに、創造性というか、クリエイティブな要素というのは、本当に少なかったんですね。
そのため、やっているうちにだんだんと、これは、機械的な作業だから、自分のような人間がやらなくても、プログラム的に出来るんじゃないか、と思うようになりました。
ちょうど、DTPなどが普及してきた時期だったので、プログラム的にできそうな気がしました。
調べてみると、他にも同じようなことを考えている人がいるらしく、すでにそのようなソフトも存在していました。
ただ、価格が高くて、なかなかすぐには、手が出ないな、という印象を持ったのを覚えています。
結局、最後は、体調を壊してしまい、チラシ制作からは、身を引くことになりました。
しかし、チラシを作る経験をしたことで、広告について、もっと勉強しなくては、という思いが、強くなりました。
その後、広告やコピーライティング、マーケティングを勉強して、ネットビジネスで、活かすことができました。
そこで得た知識や経験を、ぜひ、これから共有していきたいと思います。
なにより、広告のおもしろさ、そして、広告デザインの素晴らしさを、お伝えしていく予定です。