【観劇日記】シレンとラギ 劇団☆新感線 いのうえ歌舞伎 | kaネとmo観劇日記

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年間200本程の観劇。
その感想やらを忘れないように、記しておこうと思います。

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6/16(土)夜公演 青山劇場
XB列(最前列) センターブロック


2011年の2月。
NODA MAP『南へ』を観たときに、
まるで新燃岳の噴火を予知していたのかと驚きました。
噴火の直後に開幕した舞台ですから、書いているときは噴火の前なわけですから。

この作品はオウム真理教です。
野田秀樹さんも『ザ・キャラクター』でオウム真理教を取り上げました。
『表に出ろいっ!』にもその影が落とされています。
このオウム指名手配犯の逮捕劇に合わせたかのような作品。
驚きました。
白装束の信者達。
真っ白のスニーカーが、中学生と同じで目が離せませんでした。
これも職業病でしょうか?

大所帯の劇団☆新感線。
たくさんのキャストに見せ場を作るのはたいへんですね。
それは、多少無理(強引さ)も必要でしょうし…。


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舞台作品のテーマの定番とも言える近親相姦。
この作品でも大きなテーマの一つになっています。
近親相姦もいくつかの種類(パターン?)が、あるのですね。
あまり考えてみたことがありませんでしたが。
一つは禁断の一線。
父娘・母息子であったり、兄妹・姉弟であったり。
男女の感情が、そうした家族関係を超えてしまうもの。
もう一つは、それとは知らずに恋をして(時には関係をもって)
後で血が繋がっていることを知ってしまうもの。
どちらのパターンも、よく描かれます。
しかし、それらが混在する話はあまり無かったように思います。
この作品では、それが見事に盛り込まれています。
娘を女として愛してしまう父。
それを全く受け入れる気持ちがない娘。
娘は兄を、兄として以上に慕い、
兄は母とは知らずに、その女性を慕い続け、そして関係を持つ。
(後で母が下腹部をさするシーンがあり、もしかすると…?)
やがて、兄と妹は血が繋がっていないことが判明。
愛憎が見事に絡み合っていきます。

そこに権力欲が入り込み、裏切りの連鎖が起こります。

最近の新感線の作品の中では、好きな作品です。
永作博美さんも好演していました。
でも、この作品の設定では、もう少し大人の女優さんの方が
役にフィットした気がします。
天海祐希さん、黒木瞳さん、水野美紀さん、鈴木京香さん…、
などがフィットしたように思います。

あ、永作博美さんは好きですけどね。

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