ベンジヤミン・ブリテンの交響曲「春の交響曲」作品44の日本語版を作成せんとす。
その第一部第五曲。詩はジョン・ミルトンとなり。
第五曲「あしたの星」
今や明か星の明かるあした、それ日の先触れ、
舞ふかにかゞよふ、ひむがしの空に、
さても導かせ
花ざかりの五月を、
をんな君や緑なす向股(むかもゝ)より投ぐ
黄花の青花の桜草。
やよや、豊けき五月、爾、命の
火よ若やぎよ、また望みの炎よ、
森や林は、爾の御衣(おんぞ)、
丘や谷地(やち)は誇ろふ、爾が御蔭(みかげ)に、
為に礼言(ゐやごと)す、爾に朝けの歌もて、
あな言祝(ことほ)きまつる、あな弥遠長に。