この記事には全く関係ないのだけれど、またレモンがなり始めた。

レモンって夏の間はならないのか、全部なくなったので、スーパーでレモン汁を買っていたのだけど、またなってきたので、これで買わなくて済むからよかった。と言ってもそんなに高いもんでもないけれど。いつもある、というのは便利だ。

 

最近はまったのがこのドラマ。イエローストーンのプリクエル(前に起こったドラマ)だ。このブログでちょっと書いたけれど、やっと最初から最後まで見た。

1883もプリクエル(prequel)で、イエローストーンの初代ダットン家のジェームズとマーガレットが、東部から旅をして、どのようにしてワイオミングに根を下ろし、帝国を築くことになったか語った物語だった。これもかなり面白くて、半分飛行機の中で見たけどよく聞こえなかったので、アメリカに戻ってからダウンロードしてみた。スケールの大きい、壮大なドラマだ。

1883もかなり見ごたえがあったのだが、1923はそれ以上だった。1883の上を行くのは難しいと思っていたので意外だった。

私も年を取ったのか、こういった時代物が近ごろ好きになってきた。この前のブログで書いたOnly Murders in the Buildingとは対照的なドラマで、昔だし、おしゃれなファッションというよりは、昔の服装(でも素敵)だし、ストーリー重視。前にも書いたけど、Paramount+に加入してないとみられないので、今までお金を出してまでみるかどうか迷っていた。主役が、ハリソン・フォードと、ヘレン・ミレンという、大スターなので、それだけ見るドラマじゃないかと思っていた。しかし、ストーリーはそれ以上だった。

逆に、ハリソン・フォードとヘレン・ミレンはこのドラマの主人公にしては年取りすぎてるように思ったけれど。あと10歳ぐらい若い人たちの方がよかったんじゃないかな。

 

 

舞台は、イエローストーンだけじゃなくて、アフリカも舞台なのだ。1883年の初代の人たちは、イエローストーンに到着した後、ジェームズが死んでしまって、夫人と3人の子供が残された。夫人は広大なイエローストーン牧場の経営を持て余してしまって、主人のお兄さんか、弟を呼んで、助けを乞いた。このお兄さんか、弟がハリソン・フォードだ。昔だから、ハリソン・フォード演じるジェイコブ・ダットンが要請を引き受けて、今行く、と言っても、到着するまでずいぶんかかった。到着したら、夫人は凍え死んでいて、二人の残された小さな息子たちが餓死寸前だった。と、1883の主人公、初代ジェイムズ・ダットンの娘、エルサの声が説明した。エルサは、1923では、ずっとナレーションをつとめている。

ジェイコブは、残された二人の息子(要するに甥)たちを自分の実の子供のように育てた。ジェイコブと、ヘレン・ミレン演じるキャラの間には子供がなかった。だから余計、ジェイコブたちは、初代ダットン、ジェームズと、マーガレットの息子たちを自分たちの子供のように育てた。

エルサの声がここまで説明し、ドラマはここから始まる。

 

Harrison Ford, Jacob Dutton

 

Helen Mirren. Cara Dutton

 

二人の息子たちは、長男がスペンサー、次男がジャックという。

二人の息子たちは立派に成長した。長男は第1次世界大戦に参戦し、凄惨な光景を目の当たりにし、自分も生死をさまよう体験をし、何もかも嫌になってしまって、戦争が終わった後、世界を放浪するようになった。彼はアフリカに行きついて、猛獣を狩るハンターになった。アフリカには裕福なイギリス人が野生の動物を見るために来ていて、猛獣に襲われる、という事件が多発していた。なので、このドラマの半分ぐらいは、アフリカが舞台だ。(多分本当にアフリカ)

キリンや、ゾウや、ライオン、鹿などの野生の動物がバンバン出てくる。今までそんなに動物がたくさんいる野生のアフリカをテレビでもこんなにふんだんに見たことがなかったので、それを見るだけでも価値があるかもしれない。それともCGなのかな?とてもリアルだったのだけど。

そこで、スペンサーは裕福なイギリス貴族の娘と出会う。

 

Spencer Dutton. 無口で野性的なタイプ

 

もう一人の息子、弟のジャックの方は、イエローストーンにずっととどまって、ジェイコブの手伝いをしていた。ジェイコブは経営難だった牧場を回生し、大帝国を築き上げた。ダットン家のイエローストーンは、モンタナで一番成功した牧場となり、その主のジェイコブはモンタナの、家畜協会の会長を務めるようになった。その時代の家畜協会の長は、州の判事のようでもあり、知事のような存在でもあり、地域一番の権力者だった。しかし、現代のイエローストーン牧場同様、トップにいると、引き釣り降ろして、自分が替わろうとするものが現れる。1923年のモンタナは、まだ法律や、裁判制度などがはっきりなくて、領土争いをして、領土を侵されたものが相手を殺したり、家畜を盗んだ、盗まれたと言っては、復讐して、相手を殺す、なんてことが結構あったらしい。

このドラマの中では、無法状態なのかなんなのかわからないけど、よその家畜が自分の領地に侵入してきて、草を食べたとか、病気を持ってきたとかで、罰に首を吊ったり、侵入者を撃とうとしたりで、自分の領土を守ろうとして命がけだ。今の時代は、勝手に人の土地に入ったり、ただ奪ったりは法律違反だからできないけれど、違う方法で、お金を持っているものが、金に物を言わせて土地を奪おうとするのは昔と変わらない。今も昔もダットン家は自分たちの土地を守ろうと命がけだ。

今も昔も、土地が広大なので、毎年土地税が高い。しかも、1923年は、雨不足で、バッタの集団が農作物や、家畜を襲い、病気になって、ジェイコブたちも多くの家畜を失った。ジェイコブは土地税が払えなくなってしまった。それを、土地を乗っ取ろうと、東部から来た事業主が滞納していた土地税を肩代わりして、払ってしまった。要するに、借金になってしまったのだ。事業主は年末までに貸した金を返さなければ牧場をもらう、という。ダットン家ピンチ。という展開だ。

 

イエローストーンがあるので、1923年のダットン家は結局土地を手放さなくてもよくなったのは分かっているけど、昔も今も、トップに立つと必ず全てを奪おうとする人が出てくる、ということなんだな。今も昔も命がけで土地を守らないとならない。それは変わらないってことなんだろう。Game of Thronesでもそう思ったけれど、トップにいる、というのは決してゴールじゃないし、楽じゃない。その地位を保ち続けるのに命がけで戦わないとならないのだ。

このドラマ、すごくおもしろくて、ずっと続けて見たのだけど、シーズン1ということで、スペンサーも、故郷の牧場もどうなるんだろう、と思って観ていたら終わってしまった。1883は一応完結したので、これもそうだろうと思っていた。登場人物全員がトラブルに巻き込まれているまま終わってしまって、ええ?という感じだった。シーズン2はあるんだろうか?

早速調べてみたが、結局Paramount+が資金を出すことにしたようなのだが、いつ放送されるかどこにも書いていなかった。進撃の巨人みたいに、何年も待たないとならないかも。こういうの、嫌だね。

 

スペンサーがイギリスの植民地で出会った、イギリスの高貴な家族出身の女性。牧場の危機を知って二人でモンタナに戻ろうとするが、いろいろ障害があって離れ離れになったり、スペンサーも帰郷できなくなったりする。