あらためて選挙結果を考える | みんななかよく

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 今年、何をすべきかを考えるためにも、昨年末の総選挙をどう見るかの議論をしていきたいと思います。自分で考えるのは大変なので、よそ様の受け売り。(いきなりかい!)


旗旗
2014衆院選の結果分析(もどき)その3 (2014.12.30)

http://bund.jp/modules/wordpress/?p=13705


 (一部引用)

 これはイラク戦争や郵政選挙の時の小泉内閣とは全然違う。あの時は本当に小泉内閣を倒すためには民主党を応援してでもと思いつめてました。小泉首相は明るいキャラクターで本当に人気があったが、安倍のキャラクターは暗くて自分勝手で強引なイメージだし、当時は「小泉さんのおかげで勝った」のに対し、今回は「安倍さんなのに勝てた」ということでしょう。

 第三に安倍は嫌い(好きじゃない)としても、その受け皿がない。これは第二の問題ともリンクしますが、これが一番大きいのではないかと思います。だいたい消費増税や原発の再稼働を決めたのは民主党の野田政権の時代じゃないかという。これでは安倍の明確な対抗軸になりえない。また、民主党と維新は小選挙区で選挙協力を敷いたが、実は両党の支持者(の志向)はさほど競合していないから、候補を一本化してもあんまり効果がない。民主党に入れるくらいなら自民に投票するという維新の支持者は多いだろうし、維新や次世代の極右候補よりはまだ自民の候補のほうがマシと考える民主党支持者も多いでしょう。
 (まで)


 自民党内でも、安倍首相のような右派政治家が目立って、たとえば往年の宏池会(旧池田派)のような穏健保守の存在感はないと言われます。でも、いわゆる第三極が自民と民主の間のポジションをしめているのかというと、党派や議員によっては並みの自民党議員より右派傾向が強い。第三極にそうした右ポジションが目立つと、自民党の「相対的中道化」になって、「現実に政権を担っている政権なら、外交政策でもそこまで冒険をしないだろう」と思われるでしょう。


 「旗旗」のこの記事は続き物です。


2014衆院選の結果分析(もどき)その1 です。(2014.12.28)

http://bund.jp/modules/wordpress/?p=13641


 この記事では比例区における全有権者数の中での各政党の得票率が円グラフになっています。48%を得票した堂々の最大勢力は、「棄権」です。

 草加耕助さんは、単に慨嘆したり説教したりではなく、以下のように観察している。


 (引用)

 棄権した人への街頭インタビューでも、従来は「どうせ投票しても変わらないしぃ」みたいな、いかにもな人がいかにもな理由を笑顔で語っている絵面が多かったのですが、今回はどこのチャンネルでも「入れるべき人がいない」「入れたい人が皆無なので行くに行けない」などと、語気を強め怒りさえにじませて語る人が目立ちました。北海道の比例区では「支持政党なし」という名前の泡沫政党が「この選択肢がほしくありませんか」というキャッチフレーズで、社民や次世代を上回る10万票という予想外の大量得票をしています。
 (まで)


次の記事では、実際に投票された総数の中の得票率が示されています。


2014衆院選の結果分析(もどき)その2 (2014.12.29)

http://bund.jp/modules/wordpress/?p=13681


 

 政党本位の政治が標榜された小選挙区制ですが、実際は政党支持そのものが減っているし、投票率も

今回の選挙では減った。


 次は本格派というか正統派にサヨッチなプレカリアートさん。


アフガン・イラク・北朝鮮と日本
希望と絶望が混ざり合った選挙結果 (2014.12.17)


http://blog.goo.ne.jp/afghan_iraq_nk/e/bf0524b8ff83b0b740a953f1ae2c0e5f


 (一部引用)

 そういう、元々、政権与党に圧倒的に有利に作られた選挙制度の中で、「自民党だけで衆議院の3分の2以上を制する」と言われていたのが、蓋を開ければ、自民党はわずかではあるが逆に議席減。野党も自民党と似たり寄ったりの野党が大幅に議席を減らし、逆に反自民色の鮮明な野党が躍進。「まだ前の選挙から2年しか経っていないのに、この忙しい年末になぜ解散するのか?」という疑問の声を押し切って、党利党略で「勝てる」と踏んで解散したら、逆にこのような結果になってしまったのですから。決して悲観すべき内容ではないと思いますけどね。
 (まで)


 ただ、プレカリアートさんも楽観も油断も禁物だと書いていて、自公政権の議席が3分の2を占める状況を指摘しています。

 

 斜めからの視点が斬新な非国民通信さんは、もし投票率が高かったらどうなのかという予測結果があることを紹介しています。 

非国民通信
結局はあまり変わらなかったわけですが (2014.12.21)

http://blog.goo.ne.jp/rebellion_2006/e/00121326edae6b464deaae972ad587d2


 (一部引用)

 リンク先は「選挙前」の予測ですが、どうにも「結果」と照らし合わせてみると今回の的中率は今一つのようでした。結果を受けてのレポートが公開されないかと少し待ってみたのですが、現時点では動きがありません。ただ興味深いなと思ったのは投票率の違いによる予想獲得議席数の違いですね。上に引用したのは得票数が反映されやすい比例区のグラフですけれど、投票率が増えると民主が伸びて維新が減る、と見られています。投票率50%でも60%でも他の政党には目立った差が見られない一方で、民主は有意に議席を増やし、維新は沈むと予測されていたわけです。民主は浮動票に左右される要素が最も大きく、維新は固定票頼みで浮動票が増えると弱い――そう、ビッグデータからは読み取れます。

 (まで)


 民主党のほうが、高投票率になると有利という予測は、そんなものかねえといささか疑問ですが、政権交代選挙の時の民主党への期待も、前回選挙の時の民主党への風当たりも、考えてみれば気分的な部分が大きいともいえるでしょう。


 今度の選挙の最大の傾向は低投票率で、50%そこそこという数字は、量が質に転化したように思われるほどの政治離れです。その中で、安倍政権は選挙を仕掛け、多数与党をの議席を減らさずにほぼ現状維持を達成したのですから、実質は勝利といえる。ただその勝利は、小選挙区制によりもたらされた多数であるというだけでなく、シラケというか政治不信を随伴しているようにおもいます。そうした政治不信が次は何を惹起するのか。わたしにはそこが一番、今回の選挙で興味あるところです。