投資を知ろう! 保有資産3億円のシロウト投資家・神田川トウシロウです。

ジョン・テンプルトンの名言「強気相場は悲観のなかで生まれ、懐疑のうちに育ち、楽観とともに成熟し、陶酔のなか消えていく」。この強気相場が終わるポイントをどう捉えれば良いでしょうか。

昨日の<上>では「靴磨きの少年」の逸話を紹介しましたが、もちろん現代では街中で靴磨きの少年を見かけることはありません。

かつてどなたかが「女性週刊誌に株式投資の記事が出たらピーク」と言っていました。「靴磨きの少年」と同じ発想ですが、さてどうでしょうねぇ。

私はどう見ているかというと、アナリストなどが「持たざるリスク」と言い始めたら、そろそろピークだと見ています。

機関投資家は運用利回りで他の機関投資家と競争しているので、昨今の日経平均のような利回りが高いセクター・銘柄を保有していないと競争に負けてしまいます。これが「持たざるリスク」です。

という理屈はもっともですが、逆に言うと「それしか買う理由がないの?」ということです。

つまり「楽観」から「陶酔」に至るところでは、例えば「生成型AIの普及で半導体銘柄は買い」といった明確な理由が聞かれます。

ところが、かなり半導体銘柄が上がってくると、そこからさらに上げる理由ではなくなります。その買う理由がなくなった状態で「持たざるリスク」という理由が持ち出されます。

「持たざるリスク」というのは、材料面で買う理由がなくなった最後の段階ということで、「そろそろピーク」と考えられるわけです。

さて、今回の強気相場は、史上最高値まであとわずか。そろそろ「持たざるリスク」と言われる頃でしょうか。