なかなか”小離れ”出来ない私、写真人・・・ちなみにカミサン(=神さん)はお仕事

向かったのは渋谷。

いいねぇ~・・・渋谷!私、写真人好みのかわいいおねぇ~さんやかわいいおにぃ~さんが一杯

キョロキョロ・・・挙動不審な怪しいオッサンと化す。
「お父ちゃん、おねぇ~さん達・・・髪の毛は茶色いけど服は黒い服の人が多いね・・・。」
来月から中学生になる長男・12歳牡馬の指摘・・確かに・・・確かに・・・

渋谷センター街を歩く・・・ちなみに次男・7歳牡馬は迷子にならぬよう私、写真人にしがみついている。
「サッカーや勉強も大事だけど、こ~ゆ~街をうろうろするのも大事だぞっ、うん、うん・・・。」
・・・本当は私、写真人が渋谷に来たかっただけなんだけど・・・

でっ、川崎・小向トレーニングセンター。

馬&人・・・いいねぇ~・・・これも結構好きなのである。
私、写真人・・・いわゆる”競馬オタク”ではないっ。単なる”アスペルガー症候群”のオヤジである。
渋谷&小向・・・このギャップがたまらないっ!
ギャルの渋谷だけでもダメッ!お馬ちゃんの小向だけでもダメッ!”天下の中央競馬”だけでもダメッ!
デジカメだけでもダメッ!フィルムカメラだけでもダメッ!・・・あれこれ興味がなくてはつまらない・・・。
・・・長生きするだろうな・・・私、写真人・・・

渋谷は渋谷であれこれ写真をとるのだが、小向は小向であれこれ写真を撮る。
やらせなしの日常が好きな私、写真人。
でっ・・・いきなりだが、杉村の所属している池田孝調教師に杉村について尋ねる。
本来なら厩舎で今までの優勝盾やトロフィーをバックに池田師の撮影を交えてお話を伺いたかったのだが、
なかなかスケジュールが合わなかった・・・仕方ないので競馬場で立ち話。

「杉村については何も知らなかったんですよ。荒尾競馬場の工藤栄一調教師からの紹介でたのまれたのですけどね・・・。荒尾廃止の年、10月くらいかな・・・工藤先生から突然電話があって”荒尾競馬場が今年限りで終わるんだけどね・・・。若くて乗れる騎手がいるんでそちらで引き取って欲しいんだよ・・・”って言われたんですよ。
工藤先生には調教師になった頃、お世話になたので一発返事でOKしましたよ。ただ、杉村一樹って聞いて何もしらなかったのでWebで調べたりして・・・(笑。工藤先生が言うからには間違いないだろうとは思ってましたけどね・・・。」
「えっ、全く知らない騎手を引き取ったんですかっ!?」
「ええ・・・そういう事になりますね・・・(笑。でも全く不安は無かったですよ。地方競馬の場合、信頼関係がすべてですからね・・・。荒尾競馬場が廃止になったのは残念ですけど、良い騎手を預けてくれた工藤先生の分までがんばらなくてはならないですよね・・・。杉村には川崎競馬でリーディング騎手、いずれは南関東でリーディングを取って欲しいと思いますよ。お世話になった工藤先生への恩返しでもありますからね。杉村なら決して不可能ではないと思いますよ。」
「南関東は日本一、騎手の競争が激しいじゃないですか・・・。リーディング取れますかね!?」
「取らせます!!」
池田調教師のゆるぎない自信。その裏にはやはり杉村の人柄がある。
「初めて見たときはちょっとひ弱そうな子だと思ったのですけどね・・・。馬に乗るとなかなか、さすがに1000勝騎手ですね。芯がしっかりした感じでしたよ。調教のみならず、レースでもきっちり馬を操れる。”これはイケるっ!”と思いましたね・・・。自厩舎での騎乗が主ですけど、他の調教師さんにもお願いして乗せてもらってます。何しろ競馬に対してマジメなのが良いですね。決してサボらない・・・(笑。あとはこの南関東の競馬場に慣れてもらうしかないですね・・・。」
もっとお話を伺いたかったのだが・・・「今週はちょっと忙しくて不在なんですよ・・・。良かったら厩舎に来て普段の杉村の騎手としての仕事ぶりも見てやってください・・・。」
お言葉に甘えて、小向へ来た訳である。

トレセンでは朝が苦手なのかテンション低めの杉村・・・。
・・・取材や撮影が嫌いなのかな・・・なんて思ってしまう。
「JRAのワールドスーパーJSや川崎に移籍して取材を受けてますけど、取材する人ってほとんどが中興競馬がメインだったりする人ばかりなんですよね・・・。あと、首都圏出身か暮らしている人ばかりで・・・。話してもつまらないんですよね・・・話が合わない・・・。デビュー時からボクを見ている人はほとんどいませんから・・・。」
・・・そう言われると少々耳が痛い私、写真人・・・。ただ、私、写真人・・・根が田舎者なので年齢こそちがうが、価値観へのギャップは差ほどない・・・と思っている・・・信じている・・・確信している・・・。
じゃぁ~なきゃこうしてしつこく追っかけたり出来ない・・・

「1997年、デビューの翌年、中津競馬場でアラブの重賞を勝っちゃたんですよ!」
「おっ、そりゃ~スゴイッ!アラブ大章典かな・・・。」
「・・・アラブチャレンジっていう1着150万円の重賞なんですけどね・・・。」
「あっ、知ってる、比較的新しい重賞でしょ。すごいね、デビューの年に勝つなんて・・・。」
あくまでも”男芸者”の私、写真人。
「まだ減量騎手だったですからね・・・。9頭立ての8番人気だったんですよ。一番人気は同じ馬主さんの馬(&同じ厩舎)でね・・・。ボクもびっくりしたけど、馬主さんももっとびっくりしてましたよ(笑。一人だけ落ち込んでたのは、一番人気に乗った尾林さんかな(笑。でもレース後、皆祝福してくれましたよ。」
「すごいねっ!”減量騎手”でありながら、重賞制覇なんて!!パドックや返し馬のとき”おっ、こりゃ~イケるぞっ!”って感触があったんじゃないの!?」
「ぜぇ~んぜん(笑。スタートゲート開いてからも半信半疑でしたからね!無我夢中で競馬したら勝っちゃったって感じですかね・・・。”いやぁ~競馬って面白いなぁ~”って思いましたモン(笑。その後すぐに中津ダービー(一着賞金80万円)も勝ちましたからね。調教師になった高砂さんやリーディング騎手だった有馬さんを破ったレースですからね。一番思い出の深いレースですよ。」
「げっ、ダービーも制覇しちゃう訳!!・・・それって・・・”デキレース”だったんじゃないの・・・。」
さすがは”アスペルガー症候群”の私、写真人・・・相手の気持ちがわからない・・・

楽しそうに中津競馬場の思い出を語る杉村・・・。”中津競馬場のアイドル”といわれた小田部雪ちゃんとその後、結婚・・・その辺の話も聞きたかったが、その辺はあくまでも杉村任せ・・・。
「・・・アイツ(=雪ちゃん)・・・調教で一度落馬しましてね・・・。怪我したんですよ・・・。騎手に落馬と怪我は付き物なんですけどね・・・。その後”もう私・・・馬に乗るのが怖くなった・・・”なんて言い出して・・・。それっきりですよ・・・。」
あれこれあったのね・・・杉村・・・。あまり突っ込まないでおくよ・・・その辺は・・・。
私、写真人・・・アッメェ~リカで本格的に競馬を始めたので中央・地方のこだわりは何もない・・・。
新人ながら所属競馬場のダービーを・・・新人ながら制覇するなんて・・・。めちゃくちゃスゴイと思うのだけど・・・。
中央だろうが、地方だろうが・・・ダービー制覇は立派!!すごいじゃ~ないの!!杉村!!!
「すごいでしょ!ボクも我ながらスゴイと思いますモン(笑。でも取材の際にそんな話をしたところで・・・”あぁ~中津競馬場にも一応ダービーがあるんだ”・・・程度の反応でね・・・田舎の”草競馬”だからしかたないのだけど・・・。だからなぁ~んか取材ってあまり好きじゃないんですよね・・・相手の反応が鈍いから・・・(笑。」
中央=スゴイ・地方=ショボイ・・・なんて思うのは都会モンのおごり&金満競馬主義者である。お馬ちゃんの質の差はあれど、中央であろうが、地方であろうがお馬ちゃんに乗っている騎手の命の尊さは同じであると考える、私、写真人。
そもそも”スポーツ&格闘技的競馬”であるアッメェ~リカ競馬から始めた私、写真人にとっては日本の競馬(=馬の質)のレベルなんて南アメリカ・・・アルゼンチンの競馬とどっこいどっこいだと未だに思っている。
円高&バブル経済で日本の競馬は発展してきただけ・・・。国土が狭く天災の多いこの国で競馬が発展するとは思えないのだが・・・。そこへ持ってきて”経済破綻寸前”のお国の騎手にあっさり重賞を勝たれたりして・・・。
たまたま発展してしまったので、中央競馬を中心としたホースマン達は己の”立ち位置”を守ろうとしているだけにしか見えない・・・主催者である”天下のJRA様”も含めて・・・。また、我々、競馬メディアの人間も含めて・・・。
ファンの皆様もどうだろう???純粋に競馬だけを観てみると中央も地方もないと思うのだけど???
まぁ~良い・・・騎手の命の尊さは中央も地方もないと言う事だけは言っておく。
春らしくなってきたこの日、取りとめの無く杉村と”競馬談義”をする。
”面白いなぁ~・・・杉村!!”・・・なんか騎手の友達と話している感じ

あっ!
このYahoo!ブログの文字制限は5000字!そろそろ終わりにしなくては・・・。
とてもじゃないが、5000字では収まらない楽しいお話・・・無駄な文が多いのが原因というウワサもあるが・・・
次回で最終回にするかっ・・・本当は今回で最終回にするはずだったのだが・・・。
さて、何故私、写真人はこうまでして見ず知らずだった杉村にこだわるのかっ・・・NEXT・・・。