初夢を見る。
実は自分が講釈師ではなくて単なる妄想癖がある学生で、私が今まで講釈師として出会った色々な人達も全部幻という夢をみた。
俺みたいなものが憧れの講釈師になれるわけないし、なってはいけないという安堵で胸がいっぱいになる。
師匠も阿久鯉姉さんもきらり姉さんも現実にはいなくて、画伯も、応援して頂いているお客様も妄想で、私が二つ目になっているのも全部私の頭の中だけにある事を医者に知らされる。
あと、私がしたことで嫌な思いをした人を思うと、おかしくなりそうになるので、それも全部幻だったんだと安堵する。
それで、自分の出来る道で細々と暮らそうと。大学はやめようと決めたところで、急に目が覚める。
起きたら、近くに張り扇があり、何ともいえない気持ちに。
頑張ろうと、広小路亭へ。
前座の鯉ん君の「寿限無」素晴らしかった。奧さんがきてるからかな、凄く気持ちの入った「寿限無」。お客様にも凄くうけてた。
鯉ん君の高座を奧さん祈るように見てたよ。私にはそういう同志がいないので(お客様の中で何人かそういう思いを託している人はいるけど)心底羨ましかった。私の講談は軽いなぁと思ったよ。
私は寛永宮本武蔵伝の「山田真龍軒」をやる。あと何回このネタをやれば、一丁前になれるのかなぁと思いながらやる。
その後、小文治師匠と花助兄さんと昼食に。
小文治師匠と私の料理は早くきて、花助兄さんの料理がくるのが遅くて焦っていたのが面白かった。かきこむように兄さん食べていたよ。師匠ご馳走様です。
その後、広小路亭へ戻り鯉八兄さんに挨拶。色々と年末の話を聞く。面白いわ。
それでお互い今年の人生について同じ結論になる。でも兄さん、その方が絶対面白いのは分かってるしそうすべきだとは思うけど、結果後悔するでしょうけど、もう少し我を通そうかなと改めましたよ。
その後、花助兄さんと飲みに行く。
面白いわ、凄いわ。真面目なアル中の人の話とか、昔の芸人の話とか、公に出来ない話などを楽しむ。途中、鯉橋師匠もきて少し飲み、途中お寺に行く関係で小一時間でおいとまされる。
その後、花助兄とがっつり飲む。
少し誉められる、嬉しい。ベロベロになる。
家に帰り、水を馬鹿みたいに飲み、走って酒をぬく。
「狼退治」「越前の首」などを稽古。
いつまでも泣き節がくどい。