時間はいのち | かんちくログ

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1発屋どころか、まだ1発も打ち上がってませんが。勝負は、これから。

時間を使うということは、いのちを使うことだ、ということを分からない人は駄目だな。
一緒にいると、いのちを奪われ浪費させられ無駄死にしてしまう。

他人の労力を軽んじる人や他人の時間を平気で無駄にする人からは、逃げるしかないんだ、と思った。奪われないために。無駄死にしないために。

そんなことを考えていたら、ミヒャエル・エンデの「モモ」に出てくる灰色の男たちを思い出した。



時間を節約して貯蓄すれば将来大きな財産になると言って街の人たちに時間を節約させ、時間をだまし取る灰色の男たち。灰色の男たちに騙されて、優しかった街の人たちが変わっていく。時間を節約するために大切なものをないがしろにしていくようになる。

でも、ただひとり、灰色の男たちの罠にはまらなかった少女がいた。彼女は、時間を奪われなかった。でも時間泥棒に騙された人々が誰も彼女を相手にしてくれなくなって、たったひとりになって、絶望的な孤独の中で膨大な時間を持て余す。

<いま彼女が身をもって知ったこと――それは、もしほかの人びととわかちあえるのでなければ、それを持っているがために破滅してしまうような、そういう富があるということだったからです。>

ほかの人々とわかちあえるのでなければ、
それを持っているがために破滅してしまうような、そういう富。

それは時間のことであって、いのちのことだ。
いのちは他人と共有したときに初めて生きる。
ちゃんとわたしのいのちを大切にしてくれる人とわかちあいたいよ。

灰色の男たちに奪われてなるものか。