17回目を迎えたニッコールクラブ静岡支部の写真展。昨年初めて参加させて頂きとても良い刺激を受け、撮影における自分の中に秘めている可能性を引き出す事が出来たと思っている。そして今年2回目の出品で予想以上の評価を頂いた。
私の作品を見た方たちが口を揃えて「額に入れた方がよい」「もったいない、額に入れるべき」の感想。つまりそれだけ作品の完成度が高いと評価されたのだろう。昨年の写真と比較しても今回の方が更にアップグレードしているように見えたのだろう。自分ではあまり気付かないのだけれど、他者の視点で見るとその違いが鮮明に分かるようだ。
藤枝在住の写真歴50年以上の大先輩は「文句のつけようがない!」と褒めちぎっていた。私の作品は風景写真で特に夕景、夜景が多く自分でも得意分野の位置付けである。パンフォーカスで画面全体にピントが合う手法であるが、それを特に学んだ訳ではなくいつの間にか身に付いていた気がする。
来年も9月に写真展開催が決まっており、次回からは額付きにする予定である。写真はA3サイズであるが、額縁の大小によって印象がかなり変わる事も良く理解出来た。大きい額であれば周りの余白を十分利用出来て写真の見栄えがだいぶ良くなる。余白が大事なのは詩や文章でも共通するが、視覚的にインパクトのある写真は重要な要素だと思う。
22日は写真家の先輩と会場で合流し、その後、三保の松原へ行って来た。20歳の時、デザイン学校で出会った友人と二人で海水浴を愉しむため三保の松原へ訪れたが、それ以来の事なので40年ぶりくらいになるだろうか。あの海水浴の時、胸の心臓手術の傷跡が気になって傷を両腕で隠すようにしていたのが懐かしい。天気は悪くはなかったが雲が多く富士山を見れなかったのが残念であった。静岡に住んでいた頃は毎日のように富士山を眺めるのが日課で当たり前だったが、上京して40年も経つと矢鱈と富士山が見たくなるのが不思議である。
駿府城のお掘りの周りを時間潰しに散歩していると、若かった頃の懐かしい思い出がまるで昨日の事のように脳裏を駆け巡った。最初の手術を受けた病院も駿府城の直ぐ近くだったし、彼女とのデートはいつも駿府公園で、手を繋いで呉服町通りを歩いたり七間町通りにあった映画館で「未知との遭遇」や「パピヨン」等を観た事、書店の谷島屋が待ち合わせ場所だったり、甘酸っぱい青春の思い出がぎゅっと詰まったこの静岡にまた戻って来たい…ジョン・デンバーの名曲「故郷に帰りたい」を思わず口ずさんでしまったけ。そんな1泊2日の帰省だった。昨年は欲張ってカメラ持参で荷物が多くヘトヘトに疲れたため、今回はカメラなしで身軽な状態であったが、やっぱりそれでも疲れるものですね…。




