救急搬送&あじさい巡り。 | プールサイドの人魚姫

プールサイドの人魚姫

うつ病回復のきっかけとなった詩集出版、うつ病、不登校、いじめ、引きこもり、虐待などを経験した著者が
迷える人達に心のメッセージを贈る、言葉のかけらを拾い集めてください。

 

 

 6月6日、救急搬送にて再入院となった。5月28日の退院から僅か10日余りで病院へ逆戻り。長い闘病生活の中で、これほど短いサイクルでの入退院は初めての経験である。前回と同じく『うっ血性心不全』の急性憎悪であるが、今回は症状の現れた方が少し違っていた。
 元凶が心臓疾患である事は言うまでもないが、退院から4日目を過ぎた頃から体重が増え始め、両足が浮腫み始めた。これはどちらかと言えば、腎機能の急激な低下による『ネフローゼ症候群』に似ていると思った。それを顕著に体感したのは顔の浮腫み。これまで幾度となく心不全を繰り返して来たが、顔にまで浮腫みが及んだのは初めてだった。
 クレアチニンは4.5まで上昇し、eGFRは11.0。末期腎不全で透析一歩手前の状態。壊れかけた腎臓が最後の雄たけびを上げ、必死に心不全と闘っているのである。私は主治医に「写真撮影が出来る身体に戻して欲しい」事と「透析を出来るだけ先延ばしする」この二つをお願いした。今回の入院は2週間、6月21日、ワーファリンの効果が漸く安定し退院の運びとなったが、病気が治癒した訳ではないので自宅に戻っても暫くは病院と同じような日々を送らなくてならない。落ちた体力・筋力を取り戻し、撮影出来る身体に早く戻したいと思っている。

 

あの世に咲く花

あの世の陽射しをたっぷり含んで
極彩色の花が咲く
この世のものとは思えぬ美しさで
咲き誇る
あの世の花が
私の代わりに咲いている
枯れかけた命の代わりに
思う存分咲いている

 

 

 

 

NIKON Z7Ⅱ,Mモード,WB晴天,ISO64,SS1/200,f/4.5 NIKKOR Z MC105mm f/2.8 VR S

 

 入院数日前、無茶を承知で隅田公園へ出掛け、この紫陽花たちを撮って来た。地下鉄の地上へ出るほんの少しの階段が立ちはだかるモンスターに見えた。何度も何度も休憩を取りながら、やっとの思いで地上へ出る。私の影を多くの人々が追い抜いて行く。足取りは軽く、健康そうな肉体が燦々と注ぐ太陽の陽射しを受けて活き活きと踊っていた。
 花は来年も咲くだろうからいいじゃないかと思うだろう。だが、今年の花が来年咲くとは限らないし、同じ花ではない。今年咲いた花は今年の内に撮っておきたい、私には約束された未来がない、だから自分の命のある内に出来るだけ多くの被写体と出会い恋をしたいと思っている。撮影は私にとって恋愛と同じだから。