PCR検査までの過程。 | プールサイドの人魚姫

プールサイドの人魚姫

うつ病回復のきっかけとなった詩集出版、うつ病、不登校、いじめ、引きこもり、虐待などを経験した著者が
迷える人達に心のメッセージを贈る、言葉のかけらを拾い集めてください。

 

 

 5月13日、保健所の紹介で板橋区大山にある『東京都健康長寿医療センター』の発熱外来を受診し、PCR検査を受けた。4月上旬に肺炎の症状を発症してから1ヶ月以上経って漸く念願が叶った。正面玄関からは入らず、コロナ用に設置された裏の方に回ると『発熱外来』と書かれた紙が貼ってありその下のインターホンを押した。

 数分後、男性看護師が一人やって来て隔離室へ通された。15分も経った頃、防護服に身を包んだ医師が二人、検査キットを持ってやって来た。症状が出てからの経緯や基礎疾患の事などを簡潔に説明する。長い綿棒を右の鼻の奥に挿し込み手際よく粘液を採取。少し「ツン」とした程度で痛みはなかった。

 現在の症状などを聞かれたが、息苦しさなどはいつもの事なので気にはならない。検査結果が出るまで2~3日掛かるようで、結果が分かり次第直接電話で伝えるとの事。来院時、どうやって来たのか聞かれたのでタクシーと答えたが、タクシーも電車やバスと同じ公共の交通機関であるため、本来は歩きか、自転車或いはバイクが望ましいと言われた。結果が出るまでは無症状でも『感染者』なのである。

 そして月曜日の午後、電話が掛かって来た。答えを聞くまで胸がドキドキと高鳴る。まるで入社試験の回答を待つ気分だった。「結果は陰性でした。ですが症状が出現していた当時に検査を受けていれば陽性だったでしょう」。つまり私は新型コロナに感染していたのである。だが、奇跡的に重症化する事もなく短期間で自然治癒したのだろう。またしても幸運の女神が微笑んだのである。タフな身体に今は乾杯したい気分である。緊急事態宣言も解除され、東京の感染者も一時より比べればかなり減って来ている。ステイホームが功を奏したのであろうが、コロナとの闘いはまだ始まったばかり。スピード感の全く無いスローな政府の本気度の欠如した対応には嫌気が差す。