パンダ到着から一夜明けた上野動物園では、3月の一般公開に向けての準備がスタートを切った。何処かの政党を遥かに凌ぐ人気・支持率だけに当然ながらVIP待遇。もちろん中国からの借り物だからなお更だ。
上野動物園からパンダが消えて3年、その間にパンダ待望論が高まる中でそれをかき消すような石原都知事の「パンダは要らない」発言が物議を醸し出した事を懐かしく思う。年間約8千万円に及ぶ高額なレンタル料に対し、やはり都知事としてはどれほど人気の高い動物(上野動物園の顔)だとしても二つ返事で「イエス」とは言えなかっただろうし、石原さんにして見ればパンダもキリンも同類なのである。
中国とは漁船衝突問題や尖閣諸島の領土問題で亀裂が深まっているだけに、今回のパンダ受け入れの背景には中国との関係改善に繋がる立役者としての親善大使的な構想もあるのだろう。
パンダに限らず、動物園で飼育されている動物は全て「商品」であるが、中国から見れば絶大なパンダ人気を誇る日本は格好のお得意様。レンタル料の算出方法に多少の疑問も生じるが、日本人の弱点を逆手に取ってパンダを有効利用する狡猾さは中国ならではと言ったところ。
2頭のジャイアントパンダ、♂比力(ビーリー)と♀仙女(シィエンニュ)は上野動物園で初対面だと言う。関係者らは早くもパンダ二世の誕生を期待しているようだが、その二世の所有権も中国側にあると言う。
10年後には中国に返還されるパンダであるが、上野動物園に漸く訪れた「春」を待ちわびていた多くのパンダファンの為にも、いっそのこと買い取ってしまえばよいのではないだろうかとさえ思う。
