せめて年越し蕎麦くらいは食べたい…。そんな悲愴感を漂わせた人たちでハローワークは溢れていた。
年の瀬も押し迫り年賀状すら書く暇もなく、明日の糧を求めて銀座の路上には仕事を失った若者や、ホームレスを余儀なくされた男たちがネオンの光を遮っていた。
リーマン、ビッグ3などの破綻が世界を不況の嵐に巻き込んでいく。
自動車産業界の雇用打ち切り、リストラなど、派遣社員、契約社員に限らず正社員でも安泰ではない。
肩叩きの不安を抱きながらでは安心して働けない。
バブル時期にはザルでさらう様に人材をかき集め、景気が傾けば有無も言わさず首を切る。
まさに戦国時代さながらである。
企業にとっては労働者など単なる捨て駒であり、その場凌ぎのロボット兵隊なのだろう。
ただし、景気によって企業も労働者もつい我侭になってしまう傾向があることを忘れてはいけない。
派遣社員、契約社員にはメリットとデメリットがある。選択肢がそれ以外になかったのなら別だろうが、出来るだけ会社に束縛されたくない人もおり、その意味で正社員を嫌った人たちがいたのも事実だ。
自分の時間が欲しいからと、フリーターを続ける人たちが増えた時代から、今ではそれしか仕事がないという現状に戸惑いを隠せない人。
探せば仕事はあるのに、労働条件が合わないなどの理由で職に就けない人。
特に介護職などは重労働の最たるものだが、報酬がそれにまったく見合わない。
自分に合った職探しの難しさが、選択範囲が増えた時代に何故こんなにも逆行するのだろうか。
わたしは仕事を選らばないが、病気を抱える身として選択肢は狭くなる。
一旦、職場復帰したものの鬱の再発で再び休職。そして退職。正社員でもお荷物になれば切り捨てられる。
そして半年後、日立の子会社に就職。契約社員であったためボーナスなどはなしだが、仕事内容は正社員と変わらなかった。
そしてまたしても病気の悪化により、契約は一年で終了。
とても年越し蕎麦を食べられる気分ではないのだが、どんな時でも希望を捨てないのがわたしの主義だ。
来年を笑顔で迎えるため、そして自分を奮い立たせるためにこの記事をアップする。
