リンリンよ、故郷に帰れ。 | プールサイドの人魚姫

プールサイドの人魚姫

うつ病回復のきっかけとなった詩集出版、うつ病、不登校、いじめ、引きこもり、虐待などを経験した著者が
迷える人達に心のメッセージを贈る、言葉のかけらを拾い集めてください。

パンダ 上野動物園の人気者ジャイアントパンダのリンリンが4月30日この世を去った。前日に体調を崩し、一般公開を中止した時、嫌な予感めいたものを感じてはいたが翌朝死亡とは思わなかった。
高齢でもあり、よほど身体が弱っていたのだろう。パンダはもう少し長生きする動物だと思っていたが、意外とその寿命が短いことを知った。
北京動物園で誕生し日本へ。そしてメキシコなどにも出張しその一生を動物園の檻の中で暮らし、人間のために尽くしてきた彼は幸せな生涯を送ることが出来たのだろうか。
自然の動物を身近に感じ、観察出来る為に作られた動物園には様々な種類の生き物が暮らしているが、人の目に晒されて動物たちはストレスを受けていないだろうか。
動物園で産まれた者は自然そのものを知らない。確かに自然は過酷であり、弱い者は生きて行けない。安全と食料を約束された動物園は彼らにとって安息の場所なのだろうか。
自然を破壊する人間が環境保護だと言って、各地で環境保護運動を繰り返す。動物や植物を追いやり、生息地を奪いながら保護という名目で飼育する。
人間の勝手極まりない行動は矛盾に満ち満ちていて時々怒りさえ覚える。
ペットブームが過熱して外来種が増え続け、生態系が破壊されるという事態は最近始まったことではない。動物には何の罪もなく、それを自分の都合に合わせる人間たちが多すぎるのだ。
共存、共生。この二つが守れなければ、将来人間も動物も地球から消えてなくなるかも知れない。