イラク発ハルマゲドン。 | プールサイドの人魚姫

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うつ病回復のきっかけとなった詩集出版、うつ病、不登校、いじめ、引きこもり、虐待などを経験した著者が
迷える人達に心のメッセージを贈る、言葉のかけらを拾い集めてください。


イラク 自爆テロが頻発するイラク。その殆どはバグダッドに集中しているが、駐留を続けるアメリカ軍も標的になっている。しかし内情は無差別テロに近い状態。米軍の死傷者は増え続け、シーア派・スンニ派との対立だけの問題ではなくなって来ている。最大のテロ組織アルカイーダも参戦しているイラク国内での内戦は、敵の姿さえはっきり掴めない亡霊との戦いとも言えるだろう。ベトナム戦争を遙かに上回る軍事費を投入したアメリカは、イラクに対して今後どのように対応していくのだろう。治安回復が目的で始まった軍事介入は的外れに終わり、イラクは既に国というレベルではない。形だけの政府はあっても全く機能しておらず、テロの標的になるだけだ。日本も含め諸外国から軍事的或いは民間でのボランティアが救いの手を差し伸べてみても焼け石に水。世界最古の文明と言われる「メソポタミア」チグリスユーフラテス川の流れは、太古から人類の姿を映し出して来たが現在のイラク情勢を見て、愚かな人間たちの争いに二つの川は神の流した涙で淀んでいる事だろう。湾岸戦争以前のイラクは、サダムフセインによる独裁政治が強大な権力を持って国民を制圧していた。クルド人の大量虐殺などはまるでヒトラー総統のユダヤ人狩りにも酷似している。独裁政治を批判する声は各国から聞こえてはいたが、フセイン大統領は耳を傾けなかった。しかしイラクは民族紛争の耐えない地域で、このような国は権力で押さえ付けなければ成り立たないという哀しい運命を背負っているのかも知れない。
現在のイラクを見る限り湾岸戦争以前のイラク、首都バグダッドなどは観光客で賑わっており、治安もある程度安定していたと思う。クウェート侵攻が火種となった訳だが、話し合いでの解決に見通しが立たず、米軍を主体とした多国籍軍による奇襲攻撃がバグダッドの夜空をミサイルの嵐が襲ったのだ。そう遠くない未来、イラクはテロ組織の巣窟となり大量破壊兵器が惜しげもなくテロリストたちの手に渡り、そして人類最大の危機が訪れるのだ。