(日本生まれの車両が鉄道の母国を支える)
ついにKATOから「Class 800」が発売されました.2020年度(*)の決算アイテムで,2019年の鉄道模型コンテストでの製品化発表以来,筆者が2020年度最も楽しみにしていた製品です.なにせ地元日立製作所笠戸事業所製で,2回行われた「鉄道車両輸送見学イベント」には5万都市の下松市に3万人もの動員がありました.その熱気は今心に留めておくこととします.
編成で見ても先頭部を見てもスタイルがはっきりしており,模型でもそのスタイルを楽しめます.先頭部の設計は大変な苦労があったようです.
スケールの議論がありましたが,イギリス型9mmゲージ製品では一般的である「1/148」が採用されました.模型では新幹線(1/160)より大きくなっています.
中間車はシンプルな構成です.ドア周りに日本車らしい印象を受けます.
GWRの編成では,一方の先頭車にはギャレーが付いています.
妻面に露出する配線なども綺麗に表現されています.カプラーは日本型向けの「電連フック式密連型」をベースとした特製品です.
実車は2本連結で運行されることもあり,その場合は「鼻」を開けて,付属のドローバーで連結します.同じ番号の車両同士で重連することになりますが,このようなものです.
なお,「GWR」「LNER」が連結して走ることはありません.
ケースは「ICE4」と同様の大型ケースです.
この製品一つとってもKATOのものづくりへのこだわりは非常によく理解できます.英語ではありますが,こちらに詳しく,読みやすく書いてあります.このこだわりを企画部門(特に日本向け製品)でも見せてほしいです.
なお,肝心のClass800は,現在車体に亀裂が入っていることがよく見られており,点検のため運休となっています.折しも,本日はJR西日本の「信楽高原鉄道」での事故からちょうど30年です.亡くなった方のご冥福を改めてお祈りいたしますとともに,洋の東西を問わず安全な鉄道であって欲しいところです.
※5/13の記事に本日のトミーテックの発表について追記します.
(*):関水金属・カトーの会計年度は5月で区切りです.
※テーマ「【模型車両】外国型」を新設しました.なお,日本国内を走行した仕様の「オリエントエクスプレス'88」は「【模型車両】東京南・横浜・東京西・千葉」となります.
5/16追記:この製品のD号車にはエラーがある可能性があります.こちらに書きました.