筆者は,8/14〜8/19に,横浜市・新潟県糸魚川市・富山県射水市を中心に,「青春18きっぷ」などを使用した旅行を行っていました.じっくり書き進めていますが,まだまだ皆様にお伝えしたいことはたくさんあります.残り6編を予定しています.
全体の内容及び,記事・更新予定はこちらをご覧ください.
(旅行時系列順の更新ではありません)
本日は,「鉄道模型」を冠した博物館の話です.
横浜市みなとみらい地区の,重要文化財船2隻(日本丸・氷川丸)を見た後,これは一度見ておこうと思っていた場所があります.それが「原鉄道模型博物館」です.
ここには,元コクヨの技術者であた原信太郎氏が作製した1番ゲージの模型が多数納められています.現在一般的に量産・販売されている模型と異なり,実車の構造をよく理解された上で設計・製作されています.
九州豪華列車の元ネタ?
入り口の最初には,原信太郎氏が作製した模型でも特に重要な作品が並べられています.やはりと言いますが,筆者の目に入ったのはこちらの車両でしょう.
1906年に九州鉄道(現在の九州旅客鉄道)が,アメリカのブリル社に発注した客車5両です.後に「或る列車」と言われます.
しかし,1908年に納入した際には九州鉄道は国鉄に買収されており,一度も営業運転せずにバラバラに使用されていました.
残り4両も紹介します.
近くには,現在JR九州が運行している「或る列車」の紹介パネルが置いてあります.もちろん,この模型を意識して作られたことは言うまでもありません.
国鉄時代はなりを潜めていました(*)が,787系・800系・「ななつ星in九州」を見るに,九州の鉄道では豪華さ・優雅さが重視される精神があるのではないかと感じました.いずれにしても,水戸岡鋭治氏は素晴らしいデザイナーです.
(*):それでも,明らかに同時期・同用途の車両に比べて豪華な作りになっているキハ66・67型が存在します.
その他の展示品
見覚えのある路面電車です.世界各地の車両がかなり精巧に再現されており,迫力があります.
原信太郎氏は熱心な1番列車切符コレクターでもありました.座席場所にもこだわっている点,入手のために数日現地で待つ・学校を休む・妻が信太郎氏のために同様の行動をとって切符を買う,などコレクションにまつわるエピソードも一緒に紹介されています.
これらのコレクションは厳重に管理されており,「博物館」にふさわしい運営体制となっています.
そして,なんといっても世界最大級の1番ゲージレイアウトです.
架線集電で動くドイツの特急列車や,
パーシーが走っていました.
時間・人数限定でレイアウト上の車両を動かすことができるそうですし,ごく稀に「或る列車」が走行することがあるようです.
ちょうど「きかんしゃトーマス」に関する企画展(現在は終了しています)が行われていたこともあり,館内は子供づれを中心に賑わっていました.
もちろん,みなとみらい地区のジオラマもあります.
その他,原氏の写真も館内の端末で見ることができます.国鉄時代の貴重な画像が多数ありました.
訪問するたびに新たな発見が生まれるかもしれません.しかし,この地域ではライバル(大宮の鉄道博物館もそうですが,みなとみらい地区だけでも交通関係の資料館は多数あります)が多いのは気になります.
みなとみらいを歩いてみて
以上で横浜編は終了しますが,気になったのは道路の渋滞と,みなとみらい線の使いにくさです.みなとみらい線のホームは深いところにあり,着くまでも大変でした.バスも運行されていますが,渋滞が多くあまり定時性はありません.この日は非常に暑かったです.施設から施設へ歩くたびにペットボトルの水を買っていました.路面電車がいかに便利かがよくわかりました.広島市が(特に外国人観光客の)人気観光地になっている一つの理由かもしれません.
その後,「瑞風」などの試作品を見るために,神田へ向かいました.
(すでに試作品どころか,製品が販売されてしまってます.)
次回,新潟県糸魚川市の街の様子能登半島を走る観光列車を紹介する予定です.
10/13 追記:台風19号の影響で北陸新幹線が,車両水没など大きな被害を受けているため,旅行記の掲載順を変更する予定です.台風の被害にあわれました皆様にお見舞い申し上げます.