#430 神戸電鉄 | 漂流バカボン

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何か適当なテーマを自分で決めて自分で勝手に述べていこうという、そんなブログです。それだけです。

神戸電鉄。

神戸という名前を冠した電鉄という事で、この名前だけを聞くと、神戸の中心地を颯爽と走っている鉄道のイメージが湧くかもしれません。

しかし、実際は、神戸電鉄は比較的のんびりした、ちょっとローカル色のある私鉄です。
ちなみに地元では、神戸電鉄のことを、略して神鉄(しんてつ)と呼びます。



神戸電鉄は、神戸新開地駅を起点としています。
新開地駅は、やや神戸の中心地よりは外れてはいますが、それでも神戸の代表的な下町で、結構賑わっています。

神戸電鉄はそこから北へ延び、鈴蘭台駅で三田方面行きと粟生方面行きに分岐し、Y字型の路線となっています。

ちなみに、三田方面の有馬口駅からは、有馬温泉に行くこともできます。




神戸の都市部では、阪急電鉄、JR、阪神電鉄という3社が東西に並行して走り、京阪神間の交通を担っています。

一方、この神戸電鉄は、主に裏六甲から神戸近郊の都市を連絡しているのですが、三田や三木、小野、粟生といった、少しローカルな都市を連絡しています。

自分が子供の頃、神戸出身の母親に聞かされたまことしやかな話があります。
それは、「昔、学生(高校生?)が悪戯で、神鉄の車両の左右両はじで中から揺さぶっていたら、車両が横倒しになってしまった」というものがありました。

これが、何人で行われた悪戯なのかは知りませんが、いくら何でも、自分はこの話は法螺だと思っています。
・・・しかし、そういう事もあっても不思議ではない雰囲気が、この神鉄にはあります。



これは、新開地駅の電光掲示板。


同じく、新開地駅で撮影した車両です。

自分は、通常はこの神戸電鉄には、滅多に乗ることがありません。
強いて言えば、新開地ー湊川間くらいでしょうが、この一駅間は、歩いてもさほどの距離ではありません。

それに、三田や三木、小野などは、神戸からは自家用車で行く方が、速くて便利です。

でも実は、自分はこの神戸電鉄が結構好きなのです。
なので、休みの日には、用がなくても稀に「神戸電鉄を乗りに行く」事もあります。

特に、新開地から鈴蘭台の間などは、まだ比較的都市部を走っているにもかかわらず、急勾配と急カーブの連続は、さながら登山鉄道を思わせる路線で、乗っているとテンションが上がります。

また、この区間の見ものの一つが、鵯越ー鈴蘭台駅間にある、旧菊水山駅のホーム。
ここは、もう10年も前に廃止された駅なのですが、なんでこんな所に駅を作ったんだ?と思うくらいの、都市の秘境駅跡です。

今回写真がないのが残念ですが、この駅、降りてもどこにも行きようがない、不思議な駅です。



鈴蘭台からは、三田方面と粟生方面に分かれますが、自分のおすすめは、粟生方面へ向かう、「神鉄粟生線」です。

山あいをすすむ単線の線路で、ここからは、一気にローカル鉄道の旅が楽しめます。
粟生までの1時間ほど、電車に揺られて走るプチ旅行は、結構楽しかったです。





いずれも、終点の粟生駅で撮影しました。

自分にとって、神戸電鉄は、日常の業務を離れて、身近で「鉄道に乗ること」の楽しさを純粋に実感させてくれる、そんな鉄道です。