唐突ですが、「177」と言えば天気予報、天気予報で思い出すのは「雨のち晴れ」、という事で、今回のテーマはMr.Childrenの「雨のち晴れ」です。 (ゆずの「雨のち晴レルヤ」、ごめんなさい)
Mr.Childrenが最初に一世を風靡したのは、確か1993年頃でした。ミスチルは、この時期に「CROSS ROAD」「innocent world」「Tomorrow never knows」と立て続けにメガヒットを連発します。
当時自分は丁度仕事を始めた頃で、あまり音楽を聞く余裕などなく、また10代の頃のように音楽にどっぷりとはまり込む時期も過ぎ、時々FMラジオなどから流れてくるこれらの曲を聴くくらいでした。
この頃出てきたバンドとしては、Mr.Childrenのほかに、スピッツも挙げられますが、この2つのバンドについては、やはりその音楽を聴いたときに、「おっ!?」という感じになりました。
まず、どっちもボーカルの声が印象的でした。ミスチルの桜井和寿は張りのある高音、スピッツの草野マサムネはややかすれたような独特の声質で、耳に残ります。
また、詞の世界も独特に感じました。歌詞に関しては、ミスチルとスピッツを同列に語るのは大雑把になってしまいますが、ミスチルに関して言えば、これまでのバンドの歌詞にはあまり出てこなかった「希望」や「絶望」、「夢」、「孤独」などの抽象的な単語がキーワードになっている曲が多いように感じました。
その当時は、音楽CDなどはあまり購入することもなかった自分ですが、ミスチルに関しては興味を持って久々にCDを購入しました。それが、アルバム『Atomic Heart』です。
このアルバムには、シングル「CROSS ROAD」「innocent world」が収められているのですが、自分が当時このアルバムの中で一番気に入った曲が、「雨のち晴れ」だったのです。
「忙しく辛い立場の独身サラリーマン」が主人公となった短編小説のような歌詞で、やや緊張感を伴うような複雑なメロディーのこの曲ですが、やはり心に沁みたのは、最後のサビのところの、
♪もうちょっと もうちょっと 頑張ってみるから
ねえもっと ねえもっと いい事があるかな
イメージはいつでも 雨のち晴れ
いつの日にか 虹を渡ろう
というフレーズです。
当時、仕事を始めたばかりで過酷な日々(今思えばまだまだ甘いのですが)を送っていた自分に、この歌は一種の応援歌として響きました。
この頃のミスチルの曲は、自分が社会人になりたての頃の記憶とリンクしており、聴くと今でも懐かしい気持ちになります。