適時・正確な記帳を自社で行うことが倒産を防止する理由~「セルフ・モニタリング」という科学的根拠~ | 東京府中の税理士、金成祐行の日々の気づき

東京府中の税理士、金成祐行の日々の気づき

東京府中の税理士法人かなり&パートナーズの経営や、強度行動障害の状態にある自閉症の息子との生活など悪戦苦闘ですが、日々気づいたことを書いております。

 

◇なぜ、記録するだけでダイエットになるのか

「レコーディングダイエット」という

ダイエット法をご存じでしょうか。

👉食べたものを毎日記録する。

ただそれだけで、
体重が減りやすくなるという

ダイエット法です。


不思議ですよね…

👉「食事を記録するだけで、なぜ痩せるのだろう?」はてなマーク

そう思いませんか?

実は…

この方法には、

心理学や行動科学で実証されている

明確な根拠があります。



◇「セルフ・モニタリング」という心理学上の概念

心理学には、

👉「セルフ・モニタリング(Self-Monitoring)」

という概念があります。

👉自分の行動を、自分で(セルフ)客観的に記録し、

それを見返すことで行動が変わる

という現象です。

例えば、米国予防医学ジャーナル

(American Journal of Preventive Medicine)

に掲載された大規模研究(2008年)では、
食事や体重を継続的に記録したグループは、
記録しなかったグループよりも、
2倍の減量に成功したそうです。



◇人は、自分を過信してしまう

では、
なぜ、自分で記録するだけで、

減量できるのでしょうか。

人は、自分の感覚を過信しがちです。

 

👉「あまり食べていない”つもり”」

という無意識の感覚があります。

 

 

そこに、

 

👉”数値”という客観的事実

 

を突き付けられることで初めて、

無意識の間食などの無駄行動に、

ブレーキがかかるのです。

加えて、

突き付けるのは、

 

👉記録した「自分自身」

なので、言い訳が出来ません。

だから、

減量できるというメカニズムです。



◇会社経営も全く同じです。

私は、
会社経営もまったく同じだと、

思っています。

税理士を長年やっていると、

 

👉「勘」と「経験」と「度胸」

 

だけで、

経営を行っている社長さんが、

とても多いことに驚かされました。

 

・売上が上がっている”つもり”

・限界利益(粗利)をとっている”つもり”

・経費はそれほど使っていない”つもり”

 

で経営を行っているのです。

 

その”つもり”に、

 

👉自分で記録した数値と言う客観的事実

 

を突き付けられることで、

無意識の無駄行動(不要な値引きや支出)に、

ようやくブレーキがかかるのです。

 

加えて、

他人(アウトソーサー)が出してきた数字でなく、

自分(セルフ)で記帳した帳簿に基づく結果なので、

言い訳が出来ません。

 


これこそが、会社経営における

👉セルフ・モニタリング

なのです。



◇会計帳簿は「セルフ・モニタリング」のツール

会計帳簿は、税務署や金融機関に、

提出するためだけのものではありません。
 

👉社長自身が会社の現状を正しく知り、

次の一手を考えるための道具なのです。

 

日々、会計帳簿を、

自分の会社で、

適時・正確に記帳することで、

 

試算表や決算書を見ただけでは、

わからないような情報を得ることができ、

 

自分の力で、

問題が小さいうちに気づき、

小さいうちに修正することができます。


これこそ、

エビデンスのある心理学の概念

 

👉「セルフ・モニタリング」

 

なのです。

 

中小企業は、

この「セルフ・モニタリング」の効果を、

十二分に活用することで、

倒産防止につなげることができるのです。




◇絶対に「セルフ・モニタリング」のツールを手放してはいけない

世の中には、

 

ドクロ手間のかかる会計を、

まるっとアウトソースしませんか?

 

ドクロ社長さんは、

大切な営業活動に集中してください。

 

という広告があふれています。

 

このような広告に、

安易に乗ってしまうことは、

将来的に倒産につながる選択だと思います。

 

 

中には、残念なことに、

税理士自らが、

この安易な経理代行を勧めてしまう

ケースもあるので、注意が必要です。

 

経営者は、

「セルフ・モニタリング」の、

最高のツールである、

会計帳簿を絶対に手放してはいけないのです。