強度行動障害は予防できる ― 私がバス通学を止めなかったことを後悔する理由 | 東京府中の税理士、金成祐行の日々の気づき

東京府中の税理士、金成祐行の日々の気づき

東京府中の税理士法人かなり&パートナーズの経営や、強度行動障害の状態にある自閉症の息子との生活など悪戦苦闘ですが、日々気づいたことを書いております。

 

◇強度行動障害は「予防」の視点が大切

私は、
強度行動障害支援について、
もっとも大切なことの一つは、

👉「予防の視点」

だと思っています。

行動障害が起きてから対応するのではなく、
行動障害が起きないように環境を整える。
その発想です。



◇小さな頃は一人で買い物に行けた
 

私の、30歳になる、
知的障害のある自閉スペクトラム症の長男ですが、
小学校低学年の頃は、
近所のコンビニへ、

一人でお使いに行くことができました。

特別支援学校卒業後、
社会福祉法人による虐待被害を受ける前は
物に対する行動障害はあったものの
頻度は多くなく

現在のような状態ではありませんでした。


とはいえ、
そんな長男の行動障害が

学齢期に生じたきっかけの一つが、

👉 無理な「バス通学」

 

であったと私は考えています。



◇バス通学で起きたこと

当時、
通っていた特別支援学校からは、

👉「一人で公共交通機関に乗れるように訓練してください」

と言われていました。

そこで私は、
駅のバス乗り場まで連れて行き、
一人で乗車させて、
手を振って見送っていました。

ところが、

しばらくすると、

そのバスの中で様々なことが起き始めました。
 

バスの中で「独り言」でも言ったのでしょう。

通勤バスの独特の雰囲気の中、
 

・乗客から怒鳴られる。
・運転手さんから注意される。

時には、

乗客に掴みかかられ、
バス停にギャラリーができるほどの

騒ぎになり

私たち親が駆けつける場面もありました。



◇今なら直ちにやめる

もし、
私が過去に戻れるなら、

👉 直ちにバス通学を中止します。

学校に何と言われようともです。

もし、
それが認められないなら、
学校など通う必要はありません。

なぜなら、

私たちが優先すべきは、

👉トラウマからの退避

だからです。

 

残念なことに、

「特別支援学校」であっても、

教師たちが、

自閉スペクトラム症の専門的知見を

持っているとは限らないのです。



◇トラウマは積み重なる

自閉スペクトラム症の方は、
嫌悪体験や恐怖体験の記憶が、

長期間残りやすいことが知られています。

もちろん個人差はありますが、

嫌な経験が積み重なることで、
不安や回避行動としての

行動障害が強まることがあります。

だからこそ、

大切なのは、

👉 不要なトラウマ化を避けること

です。

問題が発生しているのに、

・「慣れれば大丈夫」
・「訓練だから続けよう」
・「学校の指導だから」


と続けることが
結果として取り返しのつかない

大きな傷になることがあります。



◇訓練よりも大切なもの

・成功体験は大切です。
・社会参加も大切です。

しかし、

その前提として、

👉 安心を感じられること
👉 安全であること


が必要です。

不安の中で行う訓練は、
成長につながるとは限りません。

むしろ、

失敗体験や恐怖体験を

積み重ねることにもなりかねません。



◇強度行動障害は予防できる

現在の強度行動障害支援では、

・環境調整
・構造化支援
・トラウマインフォームドケア
・支援方法の統一

こうした考え方が重視されています。

つまり、

行動障害が起きてから対応するのではなく、
 

・行動障害が起きにくい環境を作る。
・トラウマになりそうなときはケアをする。


その発想です。

私は、自閉スペクトラム症の子を持つ親も、

学校も、支援者も、

👉「強度行動障害の予防」

という視点を持つことが大切だと思っています。

・トラウマを軽く見ないこと。
・問題が起きたら無理をしないこと。
・本人が安心できる環境を整えること。

それこそが、

将来、

強度行動障害の状態なならないよう、

予防する第一歩なのだと思います。