実力派若手俳優の神木隆之介くんと二階堂ふみちゃんがWOWOWのドラマ【東野圭吾 変身】に出演し初共演を果たしました。累計発行部数125万部を超える東野圭吾先生の医療サスペンスでいま最も将来を期待される2人がどのような演技合戦を繰り広げるのかって事に大きな期待が寄せられていました。
神木くんが演じるのは脳移植手術を受け徐々に人格が変わっていく主人公・成瀬純一です。脚本を読んで「ゾクッとした」そうで「口調に気をつけながら演じています。いま演じている純一がもともとの人格からどのくらいかけ離れているのかその距離を計るのが難しい」と語っていました。さらに「純一は変わっていってしまうことに抵抗できない恐怖や不安などと戦いながら周囲にはイライラした態度を見せたりする。悲しい宿命を背負わされてしまった人間だなと演じていても脚本を読んでいても思いました」と感想を述べてました。
一方の二階堂ふみちゃんは変わりゆく恋人に戸惑いながらも愛し続けるヒロイン・恵に扮する。普段はオンとオフの切り替えに苦労することはないというが「今回は家に帰っても神木さんのことが頭に残っていたりして『どうなっていくんだろ』という不安がつきまとっている感じがしています」と明かす。それは「相手の役者さんとのつながりがとても感じられる現場だからだと思います。恵としてのモチベーションを保ったまま毎日現場に入ることができています」と手応えを感じている様子がうかがえました。
互いの印象については「最初はどういう方なのか想像もできないままお話していたのですが今は気を使いすぎずに冗談を言い合える関係になりました。芝居の中でもそうですが本当に支えてくれて優しい方なんだなと感じています」と神木くんが信頼を寄せればふみちゃんも「素晴らしい方だなと思います。ここまでお互いに思い合える人がいるんだと思って感動しました。年齢はひとつしか変わらないのですがそれを感じさせない大きさがあってスゴイなと思います」と大絶賛です。
物語は強盗事件に巻き込まれて頭に大ケガを負った純一は世界初の生体間脳移植手術によって一命を取りとめたが退院後は聴覚が過敏になると共に暴力的になり恵に対しても以前とは違う感情を抱き始めるようになる。脳移植の事実を知らされていなかった純一は自分が代わろうとしていることに気づき恐怖に襲われる。そんな純一を思い続ける恵は昔の姿に戻ってほしいと願い手術に秘められた謎を追おうとする。
ドラマのキャストをざっくり紹介です。
成瀬純一(神木隆之介)
不慮の事故に遭い脳移植手術によって奇跡的な回復を遂げるも徐々に別人のように変貌していく。
葉村恵(二階堂ふみ)
脳移植手術がきっかけで徐々に別人のようになってしまう純一を健気にも想い続ける恋人、恵。ソバカスがチャームポイント。
橘直子(臼田あさ美)
堂元の助手。化粧気は無く美人でもないがジェクリーン・ビセットという外国の映画女優に似ていると言えなくもない。《原作での紹介文引用です》
光国隆康(戸次重幸)
堂元教授の友人の心理学教授。頭脳の塊といった容貌の小男。堂元の紹介で純一にインタビューしようとする。
堂元博(伊武雅刀)
東和大学医学部脳神経外科教授。
京極瞬介(渡部豪太)
純一の大怪我は強盗犯に撃たれたことが原因でした。その事件の張本人であり瀕死の純一に脳を移植される。
葛西三朗(中尾明慶)
成瀬の同僚。様子が変わり上司とぶつかるようになってしまった純一を宥める。
京極亮子(本田翼)
純一を襲った強盗犯の京極瞬介の双子の妹である。純一をひと目見て兄と深い結びつきを感じていた亮子は不思議な感情を覚えます。純一の中に兄・瞬介の面影を見る。
倉田謙三(村上淳)
捜査一課の刑事。30代半ば。プロ野球選手のようにがっしりした身体つきをしている。顔は浅黒く粗削りな感じ。
【変身】全5話のあらすじは
《第1話 覚醒》
画家を夢見ながら工場のラインで働き地道に生きてきた成瀬純一(神木隆之介)。恋人・恵(二階堂ふみ)と育むささやかな幸せを大切にしていたがクリスマス・イヴに婚約指輪を受け取りに立ち寄った宝石店で強盗事件に遭遇し頭に大けがを負ってしまう。緊急手術によって一命を取り留めたが退院後、周囲とうまくなじめないことに気付き不安を覚える。あれほど好きだった恵に対してもふと異なる感情が芽生えてしまい…。
《第2話 予兆》
職場に復帰した純一だが突然仕事に積極的になり同僚と激しい摩擦が生まれる。そして隣人の立てる物音に過敏に反応するなど純一の攻撃衝動が高まりを見せていく。不安と恐怖を感じた恵は病院で「脳移植」という言葉を立ち聞きしたことを打ち明ける。2人は手術を担当した堂元(伊武雅刀)を問いつめるが堂元は冷静に対応、精神分析を提案してきた。そして催眠状態の中で純一が見たものは・・・。
《第3話 ドナー》
以前の自分に戻りたい。追われる身になりながら、もがき苦しむ純一の前に現われたのは帰ってきた恵だった。恵をモデルに必死に絵を描く純一。そしてついにある決意を固める。自分自身を取り戻すために。人の心とは一体どこにあるのか。脳とは?命とは?禁断の医療技術の前に「心」が立ち向かう術はあるのか。
【変身】動画の一部分です
ラストシーンの哀しい幕引きが今でも苦しくなる。
純一は宝石店の強盗犯から子どもを庇って頭を拳銃で撃たれてしまいましたよね。
病院に搬送されたが研究の材料として脳移植をされてしまいそのお陰で生きのびることはできたが人格が徐々に変わっていってしまいます。
病気と闘っている人ならより分かって貰えるだろうけど、新薬とかまだ詳細なデータの出ていない手術。これしか助かる道は無いんですよ!ってもし医師に言われたらあなたならどうします?
藁をもすがる思いで「よろしくお願いします」ってほとんどの人は言うはず。
まぁ、私のやってる抗がん剤も新薬で2年目に副作用がいっぱい現れて今、中断してます。私の主治医は信頼出来る方なので心配はしてませんが結構病院の治療ってモルモット的な治療、多いと思う。
何かあればそれを阻止する対応をしますって病院の承諾書にサインもしましたしね。
純一の場合は九死に一生でしたから選択の余地が移植しか無かったのかな。
純一は温和な性格だった以前の自分に戻ることができずすぐキレる凶暴な性格になっていき人を殺めるまでになってしまうんです。
良く命があるだけ良い、行きたくても生きられない人もいるのよとは言うけどこればかりはケースバイケースかな。自分が自分じゃなくなり大切だった彼女の事を愛する気持ちも無くなっていき制御不能になってもがき苦しむのは生き地獄だと思った。
純一は助手である直子と付き合うようになっていました。しかし直子の行動から何か不審なものを感じ取った純一は研究材料である自分に取り入っているのではないかという疑問に囚われてしまいます。ある日こっそり直子の行動を監視した純一は自分の想像が真実であったと知ります。
彼女を殺そうとした自分がこのままで居るわけにはいかないと考えた純一は自分自身を取り戻すため大学に向かいます。
京極を取り去るには移植した脳の部分を取り去ってもらうしか無いと再手術を堂元に申し込みますがそんなことをすると植物人間になってしまう、自分にはできないと断られてしまいます。
他の脳のスペアはないのかと尋ねると奇跡的な確率で見つかったドナーのため残念ながら他には存在しないと告げます。その言葉に二度と移植が行われないと安心した純一は拳銃で自分の脳を撃ち抜いたのでした。純一の人生を狂わせた償いに堂元は全力を尽くし命だけは救うことができました。
彼が最後に描いた何枚もの絵は話題性とともに高い評価を受けその延命費に充てられました。植物状態ながらしばらくの短い人生を献身的に世話をする恵と共に過ごしました。多くの絵は手放しましたが恵は一枚だけ手元に残していました。
それは逃亡時最後に描かれた一枚でしっかりとそばかすが描き込まれた葉村恵の姿が描かれていました。