一体、何回目の初めましてやら…
と私が言うと、女性が
靴のまま
スリッパを履いている!
…←マジで固まる
靴、つまり土足を脱がずに
靴、つまり土足の上に
室内履きのスリッパを重ねている
土足の上にスリッパを…
ちなみにこれがうちの来客用スリッパで
土足をこれに突っ込んで
履いていた…
…
今すぐ脱いでーっ!!
土足の上にスリッパを重ねて
営業の女性が歩き出したので
慌てて
結構です、脱いでください!
え、いいんですか?
いいんですかもなにも
あなたそれ室内履きですから!
私今、あなたの目の前で
靴履いて、スリッパ重ねてます?
重ねてないでしょう?
見ればわかるでしょう?
家の中を汚すか
スリッパを汚すか
どっちかにしてくれ
じゃ、脱ぎますねー♪
と営業の女性はスリッパを脱いで
靴のままマダムの後をついて
室内へ入ってきました。
はー、、、なんてこったい。
このままじゃスリッパも家の中も
両方汚れ…
…
その後ろから笑顔で入ってきた
ご年配ムシューの足元、
革靴の上に
チェックのスリッパを
堂々たる重ね履き。
がびーん
土足のまま部屋を徘徊×2名
←重ね履きのまま部屋を徘徊×1名
…
もうこれはどうやってもムリだ…
パリへ来て学んだ
異文化交流のコツの1つ、それは
抵抗を諦める。
しかしそういいながら
ああ… 土足のまま白いラグマットを…
ああ… ムッシュの革靴の底で
スリッパの中がぐいぐい汚れているわ…
心が無にならない辛さ。
結局、この2人はざざっと全体を見て
ちょいちょい褒めコメントを言いながらも
買う気は全然なさそうで
お付き合いで見に来た感満載
そして帰り際、
とにかく早くスリッパを脱いでくれ…
とムッシュの背中を見ていた私に
そのムッシュから発せられたのは
ドモアリガトウゴザイマシタ
…という心温まるカタコト日本語でした。
どういたしましてー
ムッシュ、日本語も使って下さったのに
なぜ靴のままスリッパを…
その後、聞いた話では
靴のままスリッパを履くというのは
フランスではスタンダードらしい
ということ。
靴を脱いで、ストッキングや素足、
靴下姿になるのは恥と思うそうで
まあそれは文化だからあるのかもね、
と思うけれど。
そしてここはフランスだから
異文化に従うしかない…と
自分自身を説得しようとしてもー
だとしても、だとしてもーーーー
やっぱ解せない。
この後、大急ぎでスリッパを洗濯したのは
いうまでもありません。
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