司法書士の山口です。
今日はLINE(ライン)の任意整理について。
・キャッシュレス決済のLINEペイ
・カードローンのLINEポケットマネー
この2つを利用している方も多いかもしれません。
こうしたLINEの返済が難しくなってしまった場合、任意整理で解決していることもあります。
(目次)
①「LINE PAY」とは?
②「LINE ポケットマネー」とは?
③LINEの支払いを滞納すると…
④LINEの支払いに任意整理をすると?
⑤任意整理をしてもLINEは使える?
⑥まとめ
①LINE PAYとは?
LINE Pay株式会社が運営するキャッシュレス決済のこと。
スマホでバーコードやQRコードを読み取って決済するものです。
LINEペイは、LINEユーザーなら誰でも使えるもので、4200万人以上の登録者がいると言われています。
支払い方法は、「コード支払い」「オンライン支払い」「請求書支払い」の3つ。
コード払いは、店頭で自分専用のコードを読み取ってもらうか、お店のコードを自分が読み取って支払いをするもの。
請求書払いは、紙媒体で届いた請求書のバーコードを読み取って支払いを行うもの。
ガス代や電気代、税金の支払いもができるものですね。(一部地域では未対応もあり)
オンライン支払いは、ネットショッピングで利用できるもの。
かなりセキュリティもしっかりしているので、便利なようです。
あと、LINEペイには後払い式のものもあります。
それが「LINEチャージ&ペイ」。
LINE Payとクレジットカードを紐づけ、そうすることで後払いが可能になります。
通常のLINE Payは、チャージした金額を利用できるプリペイド型。
「チャージ&ペイ」は、チャージなしで利用できる後払い型(後日クレジットカードでの支払い)。
…と覚えておけば、分かりやすいでしょう。
②LINEポケットマネーとは?
LINEポケットマネーは、LINEクレジット(株)が提供する貸金サービス。
サービスの申込・契約、その後の借入・返済の全てが、LINE上でできます。
LINE Payとポケットマネーは連動しています。
ポケットマネーで借りたお金は、LINE Payへ送金される。
つまり、ポケットマネーを利用するには、LINEペイを利用していることが前提条件です。
利用限度額は最大300万円、金利は借入額に応じて3.0~18.0%(実質年率)。
消費者金融やクレジットカードのキャッシング・カードローンと同じ類で、総量規制の対象。
そのため、年収の1/3以上のお金は借りられません。
ポケットマネーの特徴は、AI審査を行うこと。
LINEスコアを元に審査が行われますが、審査通過には最低201点以上のLINEスコアが必要とされています。
LINEスコアは、収入や勤務先、雇用条件などによって決まり、このスコアは100~1000までの数値で評価。
LINEスコアが高いほど利用限度額も上がる仕組みです。
↓↓返済額一覧表↓↓
(返済回数・返済期間)
・契約極度額30万円以下の場合:1ヶ月〜36ヶ月・1回〜36回
・契約極度額30万円超100万円以下の場合:1ヶ月~60ヶ月・1回~60回
・契約極度額100万円超の場合:1ヶ月〜180ヶ月・1回〜180回
(毎月の返済日)
・毎月16日又は26日(土・日・祝日の場合、ご返済日は翌営業日)
※申込み時に返済日を選択可能。申込み後は返済日の変更は不可。
③LINEの支払いを滞納すると?
LINEの支払いができなくなってしまうケースとしては、
①チャージ&ペイが払えなくなる
②LINEポケットマネーが払えなくなる
この2種類が想定されます。
チャージ&ペイは、三井住友カードが発行するクレジットカードとのみ紐づけが可能。
つまり、支払い先は三井住友カードです。
チャージ&ペイを滞納すると、三井住友カードから督促を受けるかたちになります。
ポケットマネーは、LINEクレジットが貸し付けを行っているもの。
そのため、LINEクレジットから督促を受けます。
また、LINEではこうした督促業務を「日本債権回収株式会社」に委託する場合もあります。
つまり、三井住友カードから督促を受けたら「チャージ&ペイ」の支払いについて。
LINEクレジットや日本債権回収から督促を受けたら「ポケットマネー」の支払いを滞納しているということです。
2~3か月これを滞納すると、信用情報に傷がつく(いわゆるブラックリスト)。
連絡が取れない・支払いの見込みがないと、裁判に訴えられるケースもあるので、注意しましょう。
④LINEの支払いに任意整理すると?
LINEの支払いが難しい場合に、任意整理は可能です。
残金を5年ほどの分割払いにすることができ、今後の利息の支払いは免除されます。
例えば、
・30万円の支払いなら、30万円÷60ヶ月払い=月5千円
・60万円の支払いなら、60万円÷60ヶ月払い=月1万円
・90万円の支払いなら、90万円÷60ヶ月払い=月1万5千円
利息がないので、これを払いきれば終わり。
難しく考えずに「残金を60回払いで払う(繰り上げ返済OK)」と理解しておけば大丈夫です。
LINEの返済が厳しい場合は、おそらく他のカードの返済も苦しい状態のはず。
これらのカードも一緒に任意整理を行うことで、大幅に返済額を減らせるというわけです。
ただし、任意整理をすると、ブラックリストになります。
(2、3ヵ月返済を滞納してもブラックリストになります)
ブラックになると、ポケットマネーの使用やLINEペイの後払いができなくなるのは当然のこと、他のクレジットカードやカードローンの利用もできなくなります。
・スマホ料金を2、3か月以上滞納したことがある。
・他のクレジットカードを2、3ヵ月滞納したことがある。
こうした場合には、すでにブラックリストです。
任意整理のデメリットはなくなっているので、逆に任意整理したほうが良いと言えるでしょう。
⑤任意整理してもLINEは使える?
「任意整理してLINEが使えなくなったら困る…」
これは間違いない。
今までうちで任意整理した事例では、任意整理後もLINEのSNS機能は利用できています。
念のため、LINEさんに確認とってみました。
★LINEのSNS機能
→「問題なく使える」
・ラインポケットマネーは、LINE Credit 株式会社が提供
・SNS機能は、LINE株式会社が提供
全く別会社・別サービスなので普通のライン機能は問題なく使えるとのこと。
★ラインポケットマネーやチャージアンドペイでスタンプなどを購入した場合
→「問題なく使える」
後払いで購入したお金が払えなくなっても、既に購入したスタンプなどは使えるとのこと。
⑥まとめ
・LINEペイ
・LINEポケットマネー
この支払いが厳しい場合は、いずれも任意整理OK。
任意整理しても、LINEのメッセージ機能やスタンプには影響ありません。
つまり、アカウントは有効ということです。
「ラインの支払いを半年、1年滞納した」
こんな事例はまだありませんが、その場合でもSNS機能は使えるような気がします(あくまで私見ですが)。
これだけのユーザー数がいるので、LINEの任意整理の対応は優しいと言えます。
お金の問題は何とかしようと努力しても、当然のこと限界があります。
LINE系のキャッシュレス決済、クレカやカードローンに任意整理をすると、家計や生活状況はだいぶ改善されます。
逆に、払いきれないのに「借りて返して」を繰り返すと、雪だるま式に借金は増えていくので注意しましょう。
そして、滞納だけは絶対アウト!
裁判所に訴えられたり、お給料や銀行口座への差押えになるケースもあるので注意です。
無理せずに、早めに相談するだけでも変わってくるでしょう。
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