「あんたなんかに絶対に咲久は渡さない」
真央は咲久にしがみつく
「咲久は困ってるんじゃない?何度も別れ話をされていていたんでしょ?
無理やり迫られたりしたら私なら嫌だな」
春は優しく問いかける
「感情のままに動いても咲久のことは手に入らないってもうわかってるはずだよ」
春は真央のことをじっと見つめた
「ーっ」
真央は目を見開く
(そうか私は大好きな咲久が、他の人が好きな現実を受け入れたくないから、必死にすがりついて現実を見ないようにしてたんだ
そしてまた咲久が自分のことを、好きになってくれるかもしれないって夢に逃げてた。
咲久が春を好きなのはもうとっくに気づいてたのに)
真央は泣き崩れた
「私も真央さんと咲久が付き合ってた時すごく辛かったし気持ちわかるよ」
春は真央に手を差し伸べる
「真央さんは自分が悪いと思ったらすぐに謝れるし、そこを直そうと努力できるし、いつでも自分の気持に正直に動いてる
それってすごく素敵だと思うんだ。
だからこれからはライバルとしていがみ合うんじゃなくて、真央さんと仲良くなりたい」
春はクシャッと笑う
「私も」
真央は春の手を取った
(これからは咲久に依存しすぎず、いい関係が築ける私になりたい)
2人は顔を合わせて笑う
(春あんな事されたのに、真央と仲良くなろうとするなんて、、。
真央が受け入れてもらえるなら、俺のことも受け入れてもらえるかな?)
咲久は2人を見つめている