ドラマの会話を抜粋し、解説しています。
ネタバレにご注意ください注意
前回からシーン から下矢印

 

 

シーン変わって雇い主のロバートが書斎(library)でベイツに様子を聞きます。

Robert: How are you settling in?

      慣れてきたかな?

 

↑ピアノにも見えますが、書き物する為の机です。

 

Bates: Very well, I think. Unless your lordship feels differently.

   はい、そうですね。旦那様も同じお気持ちでしたら。

 

very well は相手の問いやお願いに同意としての、yes。

またはその通りです、that's rightとして伝ている言葉。

 

Robert: No complaints?

      不満は?

 

Bates: If I had any, I should take them to Mr Carson, milord. Not you.

もしあれば、貴方にではなく、カーソンさんに伝えますよ。

 

Robert: You're probably right. And the house hasn't worn you out? With the endless stairs and everything?

そうだな。それとこの屋敷では疲れないか?延々と続く階段や色々と。

 

worn someone out 誰かを疲れさせる。

 

Bates: I like the house, milord. And I like it as a place to work.

   こちらのお屋敷は好きですよ。働く場所として好ましいです。

 

ロバートはベイツの足を見ると、ためらいがちに訊ねます。

Robert: What happened?

      何があった?

 

Bates: Oh, it's only the old wound. After I left the army, I had a spot of bother and, just when I got through that, about a year ago my knee started playing up. 

ええ、これはただの古傷です。軍を出てから少しいざこざがありまして、それからそれが解決した矢先の1年ほど前から痛みが出ました。

A bit of shrapnel got left in or something had moved, but it's fine. it's not a problem.

膝に破片か何かがあってそれが動いたのか。ですが平気です。問題ありません。

 

a spot of bother はちょっとしたトラブル、面倒など。

 

・shrapnel [ˈʃræp.nəl]は銃や爆発物から出る金属の破片。

 

Robert: And you'd let me know if you felt too much for you?

      酷くなった時は知らせれくれるな?

 

Bates: I would. But I won't.

   ええ、ですがそれは起きないでしょう。

 

 

 

シーン変わって使用人らの通る裏庭。
 
オブエイエンがタバコを吸っているとトーマスが外から入って来ます。
O'Brien: And where have you been?
    どこに行っていたの?
 
Thomas: The village. To send a telegram, if you must know.
     村だ。電報を出しに、いけなかったか?
 
if you must know はフレーズとして、言いたくないことを訊ねられた時に、返事に合わせて添える言葉。
直訳すると『どうしても知りたいなら(教えるけど、うるさいなあ)』
 
O'Brien: Oh, pardon me for living. (offered him a fag)Well, Murray didn't stay long.
あら、うるさく言ってごめんなさいね。(タバコを一本差し出してから) マーレイ(弁護士)は(追悼式後)直ぐに去ったわ。
 
pardon me for living  これもフレーズで、直前に言われたことに対して、あーあ、どーもすみませんねと皮肉に、または当てこすり的に言い返す言葉です。
 
・fag ここではタバコ。今はあまり使われてないようなのと、労働者階級が使うスラングのようです。
 
Thomas: Does her ladyship know how they left it?
     奥様は(弁護士と旦那様の)が何を話し合ったのか知っているのか?
 
ここも前のシーンからの意訳。
 
・how they leave it は弁護士とグラムサム伯爵はどのようにそれ(遺産の件というトピック)から離れたのか→話し合いをしたのか。
内容にもよりますが、結論が出ないまでの今の時点で決まったことやわかったことなど。
 
O'Brien: No. They talked it all through on their way back from the church.
いえ。教会から戻ってきた時に話したそうよ(だから奥様はまだ何も聞いていない)。
Thomas: If I was still his valet, I'd get it out of him.
     俺が従者のままだったら旦那様から聞き出せたのに。
 
get something out of someone で誰かから何かを取り出す。
今回は遺産の話→聞き出すとなります。
 
O'Brien: Bates won't say a word.
    (新しく従者になった) ベイツは何も言わないわね。
 
Thomas: He will not? I bet your tanner he's a spy in the other direction. I wanted that job. We were all right together, his lordship and me.
(誰にも一言も言わないという意見に)どうかな?(遺産を狙う)敵側のスパイに違いない。従者になりたかったのに。うまくやっていたのに、旦那様とは。
 
I bet your tanner(that)~ tanner はシックスペンス硬貨の言い換え。
直訳すると『あんたのシックスペンスを賭けてやる』
 →that 以降の言葉に自信がある、です。
 
O'Brien: Then be sure to get your foot in the door when Bates is gone.
だったらベイツが去ったらしっかりチャンスをものにしなさいよ。
 
Thomas: Can't get rid of him just 'cause he talks behind our backs.
俺たちのことを裏で話してたからってだけでベイツは追い出されないだろ。
 
O'Brien: There's more than one way to skin a cat.
    他にいくらでもやりようはあるでしょ。
 
まるごとフレーズです。
・skinはここでは動詞で皮を剥ぐ。
 
なぜ猫?なんですが、語源は不明ですが諸説の1つに、昔から動物愛護の考えがある一方、フェイクファーがない時代、猫の毛皮を作る人がいて、バレないように色んな工作をして猫の皮を剥いでいたことから不安
 
シーン変わってクローリー三姉妹とメイドのアンナ。
 
長女メアリーは母からベイツの足が使いものにならないと聞かされますがアンナはベイツをそれとなくかばいます。
 
オブエイエンの吹聴がじわじわとグローリー一家に浸透する中、トマスも動きます。

 

 

執事のカーソンにベイツについて話しかけます。
 
Thomas: I just think you should know it's not working, Mr Carson.
あなたにはこの状態に無理があることとわかっていただきたいです、カーソンさん。
Carson: Do you mean Mr Bates is lazy?
      ベイツさんが怠けているとでも?
 
これはよく仕事を怠けているという言葉はトマスに対する嫌味も含まれてそうです指差し
 
Thomas: Not lazy... exactly. But he just can't carry. He can hardly manage His lordship's cases. 
怠けているという、わけではなく。ですが物が運べません。旦那様の荷物を殆ど運ぶことができません。
You saw how it was when they went out to London for the memorial. He can't help with the guest luggage neither, and as for waiting a table, we can forget that.
追悼式の為にロンドンへ行った時のことをご存知でしょう。お客様の荷物も運べませんし。給仕もできませんが、それを置いておいても。
 
Carson: And what do you want me to do?
      それで私にどうしろと?
 
Thomas: Well, it's not for me to say. But is it fair on William to have all the extra work? I don't believe you'd like to think the house was falling below the way things ought to be.
ええ、私の言うことではないですが、ウィリアムに負担があるのは不公平では?このお屋敷がなすべきことがなされていないかもしれないことにあなたは平気でいられる方ではないでしょう。
 
fall below は下回る。
 
Carson: I would not.
      あり得ないことた。
 
Thomas: That's all I'm saying.
     私からは以上です。
 
悪党二人のさによる悪巧みの下ごしらえ、怖いですね驚き
 
今日はここまでです。少しでもドラマをより楽しむための英語理解のお役に立てればですニコニコ
 
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