午前中で仕事を終えて、
逸る心に急かされながら高速道路を南へ向かう。


蒲江波当津ICで降りる。


遂にやって来た波当津キャンプ場。


思えば去年の9月。
意気揚々と訪れたが、何と閉鎖中。




この日をどれだけ楽しみにしてきたことか。




受付の男性に実質キャンプ代となる
駐車料金2日分の1000円を払う。


「今日は波が高いので、
沖には行かないようにお願いします。」


海抜0mキャンプ場は荒波の手荒い歓迎(笑)
今回は泳がないで眺めるのみ。


平日でもあり、キャンプ客は少ないと見たが、
すでに1組のドームテント。
その他に海水浴客らしきカラフルタープが2つ。


ハマナスが綺麗に刈り取られた松林の中、
目星を付けていた場所に荷物を下ろす。


先ずはテーブルとチェアを置いてのランチ。
途中で買った「白いモスバーガー」


目の前で次々と白波が打ち寄せる。


波打ち際では何組か海水浴を楽しんでいる。
時折波音に紛れて歓声が聞こえてくる。


今回のテントは
ワンティグリスのスーパーシェルター。


そして、待望のハンモックを張る。


海を眺めてのんびり。


ハンモックにも座ってみたり。


心地よい潮風に当たりながら、
やっと実現したひとときを満喫する。


日もやや陰り、海水浴客もいなくなり静まり返る。


施設内のシャワーを浴びて汗を流す。


さっぱりと涼んだ流れで、冷やしソーメン。


そして麻婆丼と玉子スープ。


暮れ泥む海の変化を楽しみながら


湯煎調理。


この丸美屋のシリーズは簡単便利で助かる。


津久見の「神徳菓子舗の最中」を持って来た。


この最中が大好物の義理の父が
つい先日亡くなった。


多趣味で頑固な彼の太く短い人生。
義父との思い出に更けながら、
波音だけの暗い海を眺める。


湿度高めで蒸し蒸しとしたが、
ハンモックの心地よい寝床に身を任せ、
22時過ぎに就寝。






















4時起床。


いつものごとくお湯を沸かす。


夜明けを迎える喜びと期待の時間は珈琲と共に。


東から明るくなって来た空に促され、
ランタンを消した。


待ちに待った波当津海岸の夜明け。


辺りは静かにその時を待っている様だ。


新しい1日が生まれる瞬間である。


今日も無事迎えられた朝に感謝する。


日の出が波打ち際まで辿り着いたので


朝食準備にとりかかる。


玉子のホットサンドと


ポテトサラダとコーンクリーム。


「暑っ……」


待ちわびた太陽だが、いざ浴びると
さすがに暑くて堪らない。
渚がキラキラ輝いて眩しい。


昨日とは打って変わって今日は引き潮。


早目の片付けで
後はテントとハンモックを残すのみ。


名残り惜しいがこの後の目的もあるので、
テントを畳み、ハンモックを取り外す。


8時半には全て積み込み完了。


最後に周辺に落ちてたゴミを拾って引き上げる。


「また来てな~♪」


漁師さんだろうか、
真っ黒に日焼けした受付のお爺ちゃんの
親しげな笑顔のお見送り。


今回のキャンプで、受付は勿論、
トイレ清掃や売店の係の人々に会った。


蒲江振興局の方によると、
地域の方々が交代で管理維持しているそうだ。


昨今の心無いキャンパーに海岸が荒らされて、
警戒心で迎えられるのではと心配したが、
皆さんの応対はとてもフレンドリー。
何より綺麗に清掃された海岸に感心した。


地域の皆さんが大切にしている浜を
我々が汚す訳にはいかないと益々強く感じた。


波当津キャンプの達成感と感動に浸りつつ、
蒲江波当津ICから高速道路に乗り北へ。


佐伯ICで降りて、四浦半島を目指す。


夏色の海岸線を北へ。


やがて目的の天然海水風呂「塩湯」に到着。


海水を組み上げた天然ミネラルたっぷりの
肌に優しい入浴施設だ。


併設の食事処はまだ開いていないので、
お風呂に浸って待つことにする。


温めの湯舟の窓からオーシャンビュー。
これぞ正真正銘海水浴(笑)


海原を眺めながら居合わせたお客らと談笑。


福岡の親戚と一緒に来たと言う宮崎の男性の
何処と無く優しく陽気な方言に心ほぐされた。


この後、ここで食事をして、
近くの「つくみイルカ島」へ行きたいと
言っていた。


「塩湯」は県外でも知られている様子。
以前「ダーツの旅」で所さんも来てたし。


風呂上がりにファンタグレープを飲みながら、
既に予約している食堂の開店を待つ。


入店待ちが20人以上に増えてはいたが、
予約3番目で呼ばれて入店。


メニュー表に目を通す。


鮮魚の水槽は遊泳禁止だそうだ(笑)


注文したのは
必要以上に乗っけ過ぎの豪快な「海鮮丼」(笑)


今回のキャンプの締めくくりを腹一杯堪能。


また来年の波当津キャンプを楽しみに、
リアス式海岸を巡りながら帰るカムイである。