賢者たちは言います。
私たちは世の中をあるがままに見ているのではなく、
自分が見たいように見ているのだと。
そして、その思いこみのとらわれから解放されたとき、
私たちは真の自由を手に入れることができるのだと。
私たちの脳は、不安の種を心の中に浮かべるのが大好きです。
私たちが暇なときにパズルやゲームをしたくなるのと同じように、
脳はすることがなくなるとすぐに、考える対象、課題となる事柄を思い浮かべます。
そして、その思い浮かべた課題をどのように解決するのかについて、
様々に考えをめぐらし、私たちは脳が作り出した幻想の世界、「思い込みの世界」へとどんどん入り込んでいくのです。
「思い込み」は現実とは異なる妄想の世界へと人々を誘い、
不安と苦しみをもたらします。
そして本来の自分自身を思考の中でどんどん縛りつけ、
自由どんどん奪っていきます。
本来の自分を取り戻すためには、その思考の罠から、「思いこみ」から
逃れることが必要です。
何が「思い込み」なのかを知ることが必要です。
それは時に勇気を必要とするかも知れません。
しかし、真実の姿を見出すことは、本当の自分と出会う、非常に大切な智恵なのです。
この「思い込みを知る」という智恵の種について、
賢者たちは次のような表現を用い、私達にアドバイスを送っています。
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「私達は、思い込みをする。誤解をする。私たちは、個人的に受け取る。こうして私たちは、何でもないことから、大騒ぎのドラマを作り出すのである」
「私たちは、見たいものしか見ないし、聞きたいことしか聞かない。私たちは、物事をありのままには知覚しないのである」
「私たちは、物事をはっきりさせるため、聞き返したり、質問したりすることを恐れ、そのため思い込みをし、その思い込みを正しいと信じる」
「私たちは、ありのままの自分でなければならない。そうでなければ、偽りの自分を見せていなければならなくなる」
「あなたを思い込みから自由にするためには、質問することである。コミュニケーションが明確であるかどうか、確認することである」
「あなたが思い込みをするのをやめた日から、あなたははっきりと、明確にコミュニケートでき、感情的な毒から自由になることができる」
「四つの約束」ドン・ミゲル・ルイスより
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「私たちは、物事をあるがままに見ているつもりでも、実はある種のレンズを通してみている。そしてそのレンズこそが、私たちの世界観を作り出し、私たちのすべての行動を方向付けているのだ」
「状況を変えたければ、まず自分たちから変えなければならない」
「7つの習慣」スティーブン・コーヴィーより
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「『苦と思えば苦、楽と思えば楽』
苦しさの中にも喜びがあったり、楽しいときでも涙したりと、お山の天気のように人の心は変化しています。
前を向いて笑って感謝して、明るく元気に頑張って生きていれば、人生良いことも悪いことも、半分半分です」
「人生生涯 小僧のこころ」塩沼亮潤より
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「『幸せ』は目の前にある『日常』であり、それを『幸せ』と“感じる”心があるかどうか」
「事実や現象は何も変わっていない。『見方が変われば自分が変わる。見方が変われば世界が変わる』」
「目の前の日常を幸せと感じられるかどうかなのです」
「心を軽くする言葉」小林正観より
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「もしあなたが豊かでないならば、それは間違った思い込みによるエネルギーに支配されているからです」
「あなたは『自尊心』や『自分は正しくあらねばならない』というエゴの思いをあまりにも長い間保ってきたので、『エゴ』こそが『自分自身』だと思い込んでしまったのです」
「9日間プラスのことだけ考えると、人生が変わる」ウエイン・W・ダイアーより
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「毎日幾度となく襲ってくる悪い考えは、『真実』とはかぎりません。これは当たり前に聞こえるかもしれませんが、重要なポイントでしょう」
「人は時として狭い視野で物事を見て、自分の考えが正しいと思い込み、疑いもせずその考えに沿って行動してしまいますが、これほど愚かしいことはありません」
「自分を苦しめる考えや経験に強く反応してしまう傾向は、心理学用語で『ネガティブ・バイアス(否定的偏向)』と呼ばれています」
「ネガティブなものはポジティブなものより、脳に強烈なインパクトを与えるということがわかりました」
「『脳にいいこと』だけをやりなさい!」マーシー・シャイモフより
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「幸せの本当の敵は、『思い込み』や『錯覚』です」
「物事を違う角度から見て真実がわかったら、苦しみは少なくなります」
「自分が信じているネガティブな考えについて、簡単な問いかけをしてください。
①それは真実ですか?
②それが真実だと言い切れますか?
③それを信じているとき自分はどんな反応をしますか?
④それを信じなければ自分はどんな人間になれますか?
次に、信じていることを反転させましょう。自分の考えとは逆の出来事が起こったらどんな気持ちになるかを経験するのです」
「『脳にいいこと』だけをやりなさい!」マーシー・シャイモフより
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「あなたのいまの考えはしょせん『思いこみ』と『幻想』でしかありません」
「幻想をたちきって、新たなレベルへと進むには、真実である『本当の自分』にフォーカスするのがいちばんです。幻想が存在してしまうのは、人間が幻想にエネルギーを注いでいるからにほかなりません」
「『成功』+『幸せ』を手に入れる21の原則」アーノルド・パテントより
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「わたしたちは、世界、自分自身、自分の能力、自分の限界について信じていることに基づいて暮らしている」
「多少の例外を除き、わたしたちの信念は、科学、歴史、宗教、文化、家族がわたしたちに教えてくれたことに由来しているのだ。言い換えれば、わたしたちの能力や限界の本質は、他人が言ってくれたことに基づいている」
「わたしたちが本来の自分の正体を知るためには、もろもろのとらわれから自由にならなければならない」
「子ども時代に世話を焼いてくれた人物の特徴、とりわけ彼らが否定的と見なしていた性質を思い出させ、表に書きだしてもらう。その表の目的は、子どものころ、これらの特徴からわたしたちが形成した潜在意識の印象や信念を突き止めることにある」
「宇宙のマニュアル」グレッグ・ブレイデンより
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「輪廻というのは、生まれ変わりを欲する人間が作った言葉である。この世に必ず新しい子供として生まれたいという人間の願望による言葉である」
「神という概念は、しばりである。生命体が何かにすがる縁(よすが)でもある。道のもの、わからない力を神と呼ぶ」
「『大いなる光』から人類へ」樋口雄三・アマノコトネより
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「『内気な人』が、人前を避ける状況は、多くが自分の『思い込み』を発端にしている。自分の状況を改善したいと思うなら、その『思い込み』を突破することが何よりの解決策になるだろう」
「『あまり人とかかわりたくない』人のための心理学」齊藤勇より
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「『自分の今の人生は、何か違うのではないか・・・』そう思ったら、立ち止まることです。そして、可能であれば、その状況から退散する工夫をするのです。具体的には、三日間休暇をとり、家族とも離れて、『したくないことは、一切しない』生活をするのです。
すると、自分が、どんなに『したいから』ではなく、惰性や習慣で毎日を送っているかがわかるでしょう」
「偶然をチャンスに変える生き方」諸富祥彦より
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「よいカルマを生むためには、本当の自分を見つけることが大切です。そのために欠かせないのが『内省』です。内省とは、自分の行動の跡や心のあり方などを深く見つめることです」
「内省とは『心の焦点を移動させること』、言い換えれば『自分を違う角度から見つめ直すこと』です」
「よいカルマ よりよく生きる20則」ジョーン・ダンカン・オリバーより
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「『自分らしさ』ということを勘違いしてしまうと、ハードなことがあったとき、ツライことがあったとき、それは自分らしくないという、いかにも正しそうな言い訳をつくって自分を納得させて逃げてしまうのです。
『自分らしさ』が大義名分を得てしまったために、そうやって無意識に逃げ回っている人が増えてしまったと思います。そして、逃げ回っているうちに、『自分らしさ』と『自分の甘え』の境界がわからなくなって、その隙間に閉じ込められてしまっています」
「本当の意味で『自分らしさ』を大切にしたい人は、自分の弱さを知らないといけません。人間という存在の弱さを知らないといけません」
「マイクレド」浜口隆則・村上隆介より
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「成功とは、たくさん儲けることや大きくなること、有名になることや優秀になることではありません。そのビジネスに関わる人たちが幸せになり、自分も幸せになるということが、本当の成功です。
しかし、多くの人は、幸せになるという目的を忘れて、儲けや成長、強くなることや名誉を目的にしています。もちろん、それらも大切なことです。しかし、それらは手段でしかありません」
「マイクレド」浜口隆則・村上隆介より
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「ありのままの現実を受け入れて、忠実にそれに従って生きることです。ありのままを観ることです。
この世界に対しても、自分自身に対しても思い違いをしていないことです。恐怖を抱くことなく真実に向かうべきです」
「宇宙に融けこむエコ・ハートフルな生き方」サティシュ・クマールより
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「僕たちが目指すところの幸せ(自由、安心、愛、喜び・・・)は、もとから備わっているものであり、それを妨げている『自我』をはぎとっていく。もっと正確に言うと、『自我』という実態のない幻想を、幻想だと見抜いてい」
「あるがままの現実に、僕らは自分の思い込みを投影します。区別し、レッテルを張り、現実に対して自分なりの秩序やストーリーを与えるのです」
「さとりの授業」阿部敏郎より
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「我々はごく幼い頃から、温かい運命が我々に用意されているという信念に条件づけられてきた。」
「我々の文化では富や地位、権力が幸福の象徴になりすぎてしまっている」
「フロー体験・喜びの現象学」M.チクセントミハイ