黒澤明監督の映画って良いねぇ・・・の巻12/28 | 乾パンのブログ

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昨日が仕事納めというわけで・・・今日はノンビリ過ごしました。
アパートの大掃除をもうちょっと仕上げたかったのですが
いざ家に居ると一杯呑んでTVで撮り溜めた映画見たりYouTube見たりと・・・

う~ん汗
無駄な時間ですが、まぁ忙しかったですから良いのかなはてなマーク

昔の映画ですが黒澤明監督の作品が良いなぁドキドキ
演出におけるディティールの拘りが最早異常レベルガーン
完全主義者だったんでしょうけど周りのスタッフや役者さんは大変だったでしょう・・・
細かい印象的な場面が多し。


先ずは・・・「羅生門」
実質的な原作は芥川龍之介先生の「藪の中」

一つの殺人事件を多くの関係者が各々の心象で食い違った証言をするので
真実が分らなくなるという推理小説的内容。
これは面白いドキドキ



上矢印このボレロっぽい音楽が印象的。
黒澤監督が音楽担当の早坂文雄先生に「
ラヴェルのボレロっぽいヤツを」とリクエストしたら
ホントにラヴェルのボレロっぽくなってしまった作品。

「真砂の証言」の場面でのBGMですが・・・



真砂役の京マチ子さんの細かい演技が凄い!!

私がTVで知る京マチ子さんは既におばさん役でお馴染みでしたが、
若い頃は美人さんだったんだニコニコ



で・・・真砂の旦那役は森雅之さん。
このシーンでは無言なのですが、物言わない演技も凄いなぁチョキ


んで・・・黒澤作品きっての娯楽時代劇である「椿三十郎」
「用心棒」の続編であります。
ラストの三船敏郎さんと仲代達矢さんの決闘シーンドンッ



上矢印この血しぶきはポンプでチューブに入れた液体を噴射させたそうですが
本番で液体の粘度を下げたらこうなってしまったわけで・・・
無論ながら実際には人間の血圧ではこうはならないそうべーっだ!

若侍役の加山雄三さん、平田昭彦さん、田中邦衛さん等が驚愕の表情を浮かべてますが、
これは演技では無く血しぶきを見て真面目に驚いているそうです

上矢印この場面で三船さんがどのように刀を抜いているのか全く分らない。
大変に速いってのは分りますが・・・

なんでも「左逆手で抜いて右腕で下から刀を押し上げて斬ってる」そうですが、
打刀は刃を上向きにして差してるんだから、
左逆手で抜いたら刃が下に来て右腕が傷ついてしまう・・・



上矢印この方のYouTubeを見て初めて理解出来ました。
ありがとうございますクラッカー

左逆手で刀の柄を回転させつつ抜いて
そのまま刀の峰を右腕で押し上げてるんだビックリマーク

「逆抜き不意打ち斬り」と称するようですね。
初見でコレやられたら勝ち目無いなぁ

黒澤作品の時代劇ではでの極めて凝った特殊な殺陣が演出されているそうで
剣術担当の杉野嘉男先生の指導とのこと。
こんなの知らなきゃ分んないよなぁパー


んで「蜘蛛巣城」
シェークスピアの戯曲「マクベス」を原案に舞台を日本の戦国時代にした作品。

山田五十鈴さんの能面のようなメイクや糸車を廻す物の怪の老婆とか・・・
印象に残る場面多し。



上矢印でもヤッパシ、クライマックスのこのシーン
黒澤監督の○チガイ演出の真骨頂だと・・・



櫓を組んでその上に射手を並べて至近距離から三船さん目掛けて矢を放ってる叫び
ちょっと手元が狂えば重大事故となるし現在では不可能な演出。
三船さんの恐怖に震える表情はリアルですが演技では無いんですね。
恐ろしい。