今日も仕事でしたが・・・
朝を利用して猪苗代市字蚕養沼尻まで沼尻鉱山跡を散策に出かけました。
コノ時に沼尻鉄道廃線跡を散策した時から沼尻鉱山に行ってみたいと思っていました。
沼尻鉱山とは・・・硫黄の産地として有名だったようです。
火山が豊富にある日本にはかつて硫黄鉱山が沢山ありました。
マッチや化学繊維の原料として硫黄は必要不可欠ですからね。
1960年代に石油から硫黄を硫化する方法が一般化して硫黄鉱山は全て廃山となったとさ
母成スカイライン(福島県道24号)から沼尻温泉に入りますと・・・
沼尻温泉の最奥部にある田村旅館から林道が開始。
狭い砂利道をガタガタと走っていると
野生のニホンザルさんだ
冬は沼尻スキー場なんですね。
林道のどん詰まりに広い駐車場があってここから徒歩となります。
沼尻登山口から沼尻鉱山跡には谷沿いルートと尾根ルートがありますが・・・
近道の谷沿いルートは立入り禁止か・・・
自己責任で入る方も結構いらっしゃるようですが、
私はまだまだ初心者なので今回は遠慮しました。
嫌なこと、書いてありますね
で・・・尾根ルートから山に入りました。
登山口には1997年(平成九年)にこの奥の沼ノ平において有毒ガスによって中毒死された
4人の登山者の慰霊碑あり。
合掌(-人-)
山道の展望台から白糸の滝が見えます。
見通しの悪い道を30分ほど歩くと
安達太良山と沼尻鉱山跡のルートの分岐点に至ります。
私は勿論谷に降りるルートを選択です。
幻想的な廃屋の谷が見えます。
ドンドンと降りて行きまして・・・
沼尻鉱山跡に到着
上流に沼尻元湯と称する源泉があって、沼尻温泉や中ノ沢温泉に温泉水を流す塩ビパイプがあります。
湯の花を採取する施設のようです。
黄色いのは硫黄ですがこの温泉水、PH2.1の強酸性とのこと
レモン果汁と同じ程度のPHだそうで人が飲んでも大丈夫とのことですが。
硫化水素の臭いが立ち込めています。
どの程度まで安全か、どの程度から危険なのか・・・分からないです。
硫黄川と称する河川を渡ります。
硫黄川は白く濁っていますね。
水温はヌルいです。
アッチコチに立ち入り禁止看板有り。
唯一の建物。
中ノ沢温泉組合の作業所なのでしょうか。
倒壊した建物が多いです。
ここまでバスタブをどのように持ち込んだのかな
この四角い木枠の箱はなんなのだろう
神社がありました。
合掌(-人-)
何だか温泉に入れそうなんですけどね。
臭いが危険であるように思えてね。
下流側に余剰な温泉水を硫黄川に放流する施設があるようです。
ここからパイプに沿って沼尻登山口に戻れるはずですが、今回は帰りも尾根ルートを選びました。
塩ビパイプの内側に硫黄が付着するんですねぇ
硫黄の塊。
若い頃、コンクリートの供試体を圧縮試験する業務があって、
黄色い硫黄をコンロで加熱し融解させ硫黄キャッピングしたのを思い出しました。
安達太良山の沼ノ平(火口部)でもみた白い石だけど・・・
これは安山岩ですかね。
強酸性と高熱によって白く風化するかな。
上流側に沼ノ平があります。
1900年(明治三十三年)の大噴火によって沼ノ平火口部から火砕流が生じて、
一度、沼尻鉱山は壊滅したそうです。
硫化水素も慣れてくると臭いを感じなくなるんです。
気が付いた時には身動き取れなくなって、あの世行ってなこともよくあることで
登山は基本的には自己責任の趣味ですからね。
自分が死ぬのは仕方がないですが、周りに迷惑を掛けることだけは避けたいところです。