深奥的中国 | 風紋

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鋼の錬金術師ファンの雑文ブログ



  リンとランファンに愛が偏っています

中国・四川の地震のニュースで「この地域はチベット族やチャン族などの
少数民族が暮らす・・・」という解説を聞いて
「メイ・チャンの一族大丈夫?」と考えてしまう末期症状患者、かもとです。
先日の日記で「行きたい」と叫んでいた吹田の国立民族学博物館の特別展示
『深奥的中国…中国少数民族の暮らしと工芸』見てきました。
   
http://www.minpaku.ac.jp/special/china/
はじめてバスを使って行ったのですが、丘を越えるといきなり目に入ってくる
太陽の塔のうなじ(!)はやっぱりシュールです。


普通「中国」というと思い浮かぶ漢民族の宮廷や町や人だけでない
実は多民族国家である中国・エスニックな魅力のある中国を伝える展示で
なかなか面白かったです。
チワン族の高床式住居は田舎の素朴さと、そんな中にもベッドに白い天幕の
ような蚊帳をつりカラフルなベッドカバーをして生活を楽しんでいる気配が
感じられて「いいなあ」と思わずつぶやいてしまいました。
絵描きさんなら絶対、参考資料にしたくなると思います。


私に絵が描けたなら、この田舎家を舞台にリンランのアメストリスへ向かう
旅の最初の頃の漫画を描いたと思う!
屋敷とは違ってついたての布一枚隔てただけのところで一緒に眠るリンの
気配にドキドキしてしまうランファンとか、
反対にリンは同宿ということでちょっとエッチな期待をもって浮かれ気味に
していたらランファンが
「リン様お疲れでいらっしゃるでしょう?足を揉まさせていただきます。
私、爺様にいつもやっていますので。」と言って、すごいマッサージテクを
駆使してリンに悲鳴をあげさせてしまうとか。
リンはへろへろになってしまってランファンが「ではお休みなさいませ。」
と下がるのも夢うつつで聞いてて、でもそのうち隣から聞こえる祖父孫の
語らいとフー爺の「うう、極楽だ。」とかいう声に続いて選手交代、
「ん、あ、ふうっ・・」とか「痛た、痛いけど、気持ちいい。」とかいう
ランファンの声に「そのうちきっと俺もランファンにこんな声あげさせて
やる!」と決心するとか(笑)。


気になっていたヤオ族の衣装もありましたよ。しかも2種類!
ヤオ族とひとくちにいっても居住地によってかなり多様性があるんです。
ひとつはたぶん紅ヤオといわれる人たちの衣装。その名のとおり赤い
アクセントカラーの入った衣装と帽子が特徴的でした。
そしてもう一種類は今まで書籍で調べたうちにはなかったタイプの衣装で
「これ、一番リンの服に近いかも?!」というものでした。
男性の衣装が、袖口と裾にふちどりのしてある藍染の丈の短い簡素な袷の
上着に白いズボンと脚絆です。
広西の南丹県のヤオのものらしく、ほかにろうけつ染の飾り布もあった
ので、ここのヤオは藍を使うのが特徴なのでしょう。
ミュージアムショップの図書のところでパンフレットを立ち読みしたところ
「白褲ヤオ」といわれる人たちの衣装だそうです。
褲はズボンのことなのでズバリ白いズボンのヤオということですね。


ほかにも各民族の衣装や楽器やお祭りの飾り物とかの展示はあるし、
体験コーナーでは衣装の試着ができたり楽器を叩けたりと、かなり楽しめる
内容だと思います。
私はもともと民族や民俗に興味があるのでこういうのはホント、見ていて
飽きません。
ミャオ族の女性たちの踊りのビデオが流れてたのですが、なんか楽しくて
ずっと眺め続けてしまいました。
ミャオ族も山地の民族なので短いスカートに脚絆というスタイルなのですが
この姿で踊るとどうなるかというと、膝上のスカートとちょうど膝をおおう
長さの黒い脚絆のあいだに白いふとももがチラチラ見えるんです!
中国少数民族衣装における絶対領域!!
もう断言しちゃいますが、ミャオ族の若者たちは間違いなくあの絶対領域を
愛でている!
・・・「博物館へ行く」とかいうとアカデミックな余暇の過ごし方だと
思われがちですが、私の場合、実態はこんなモンです。


写真等はいくらでも探せば見られるけど実物を目にする機会というのは
滅多にあるもんじゃないですし、まして中国がこんな情勢になってきた
ので今後こんな展示ができるかわかりません。
ちょっとでも興味を持たれた方、足を運んでみませんか?
一部の展示品以外は撮影も可(ただしフラッシュ不可)だそうです。
シン国リンランを描くのにもいい資料になりますよ。
期間は6月3日(火)までです。
かもとも期間中に、もう一回見に行こうかと思っています。
同じような目線であの展示を見てくださる方がいることを期待します!