木曜に、一冊、本の話を
今回は、作家赤松利市さんのノンフィクションドキュメント本
下級国民A
赤松先生が大藪春彦賞を63歳「住所不定」でデビューする前
儲かりまくってた自分に陰りが見えた頃、震災後の東北の復興ビジネスに一枚噛むことに
所が行ってみると現場仕事をむちゃくちゃすることに
街の建て直しや、除染作業まで住み込みでやり始めるも、周りの人達は荒くれ者ばかりで、いじめられる日々
お金の流れや、周りの人たちや自分自身の行動も不穏になり…
というノンフィクション
これがノンフィクションなのがマジで驚きです。
人生色々ある芸人の世界なのに、自分の周りに赤松先生のような体験してる人誰もいない。それぐらい稀有で奇妙で重い人生歩まれてます。
赤松先生の一番凄い所は、この本だけでも十分素晴らしい読み物なのに
この体験をベースをした小説(藻屑蟹、ボダ子等)がとんでもなく面白い事
そのまま出すだけじゃなく、これを完全に小説に出来る事で沢山の人の心を揺さぶる
赤松先生の小説って、読んでて絶対「人間」が書いた文じゃなくて、もっと野生的な生き物が書いた文なのでは?といつも思います。僕の中では「虎」です。
こんなど偉い話なのに、タイトルのAは昭和の名曲「少女A」から来てて
特別じゃない、何処にもいるわ
という歌詞の引用が痺れる。僕らも赤松先生のような目を背けたくなる体験をする可能性はこれからも充分にあるのだ。
しかしこの表紙、赤松先生の顔、最高。
こんなにも人生の上から一番下まで知った「顔」無いですよ。絶対にこの本書いた人だって思う事間違いないです。
オススメです。また飲みご一緒したいな。
12/4(金)
【読者たちの集い】
会場 秋葉原ZERO-G
開演 19時半
チケット
1000円+1D
本好き芸人のトークライブです、ピンで出演。YouTubeで一部生配信。
12/5(土)
【ハイガーデンライブ】
会場 中野Vスタジオ
開演 19時
チケット
1000円