オススメ本 七百二十九冊目 未必のマクベス | カモシダせぶんの、日々の文

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日曜に、一冊、読んで欲しい本

早瀬耕の

未必のマクベス


IT企業「Jプロトコル」に勤める主人公、中井が同僚の伴と共に行ったマカオのカジノでバカ勝ちした所から始まる。

そこから急にある男に声をかけられ「HKプロトコル」という会社の株を1500万円で買わないか?と持ちかけられる…

そこから2人と周りの人達はIT企業という言葉の響きからは考えられない深い闇に徐々にとらわれていく、聡明な中井はその事態にどう対処していくのか…

といったお話。世界的に有名な悲劇、マクベスともリンクしてます。


久しぶりに、とても「静か」な小説を読みました。この主人公中井の性格がそこまで感情を動かさない、頭のいいやつというのもありますが


静かな物語ってドラマや映画、ネタだとほぼ出来ないけど


文字を追う行為だから成立できる「小説ならではの表現方法」の一つで、こういうお話に会うと読んでてお得だーと感じます。


その中でほぼ唯一感情が大きく動く「K島の東端」のシーンは、読んでてグッときましたね…


海外のオフィスで巨額のお金を動かすビジネスマン…

自分と最も遠い存在だなー…

本の登場人物は、いつもの脳内で自分の身の回りの人に置き換えて実写化して読んでるんですが

自分みたいなキャラクター1人も出てきませんでした…


きちんと大企業で働いてる友達いて良かったです。


芸人の中でハウメニーピーポーの2人は置き換えれました。


サラリーマンコントも出来る演技とビジュアルの幅があるの羨ましいな…


しかしこの二週で、同じ600ページ以上で、主人公男性が35才ぐらいのサスペンス小説

引きこもり、異常なストーカーのラバー・ソウル

ハイパーサラリーマンの未必のマクベス


真逆なもの読んだし、世代が近いから色々考える機会になりましたね…


改めて

人生色々、男も色々…



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