写真は木槿(むくげ)。
木槿(むくげ)。別名ハチス。アオイ科。
夏の強烈な陽射しの中に咲き続けるムクゲを見ていると、紛うことなきこれこそ夏の花、と思いますが、「俳句歳時記」では木槿は「秋」に分類されています。
でもね分類が秋だろうと春だろうと、爺はムクゲは夏の花だと信じているのです。
かつて玄海灘に面した崖に縋り付くように咲くムクゲを見た時、ムクゲは故国韓国を偲ぶ、夏の花だ、となぜだか確信したのです。
打ち寄せる白波の玄海灘の遙か彼方こそムクゲ祖国ではないか。
あの済州島には、ムクゲの近縁の者たちがいるに違いない。
岸壁縋り付くムクゲは、母の国を見ているのだろう。
あの時写真に収めた青花、白花のムクゲは底抜けに明るかった。
韓国にも日本にも梅雨明け後の強烈な陽が照りつける、夏の一日でありました。
駄句1句。
玄海の波濤聞き入る木槿かな
腰折れ1首。
紅傘の木槿一本(ひともと)花清(すが)し花笠踊り待ちゐる人か