爺のツムジは左巻 | 牛久の小盆栽 ながちゃんのブログ

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伝統的な盆栽愛好者の姿は、培養歴6年で樹齢150年、200万円の五葉松を出入りの業者に任せる旦那でした。「なんとか盆栽展示会」にその蔵者が得意げ写真におさまる、とか。私は貧乏なので全て実生、挿し木の小盆栽です。


ニガゴッ


写真は苦瓜(にがうり)。

九州ではニガゴリなのですが、語尾の「リ」は発音しないで止めるのが普通です。
(普通というより、むしゃんよか=かっこいい、かな)
わずかに促音便の名残を残して、「ッ」。
「ニガゴッ」そうそう、正しい発音です。

ホントかなあ。
一昨年、ある集まりで、このことを披露に及んでバカにされたことあります。
「お前はいくつまでそげん馬鹿なことばっかり言うとるのか。もう古稀も過ぎたろう、もう少し世のため人のため生きようとせんといかんばい!」

まあね、この時はニガウリがそこにあったので、鉢巻きの中に角代わりに差し、オニだあ、オニだあ、とひとしきり騒いだ後の「講釈」だったので、一層顰蹙を買ったのでしょう。

私の書斎は南向きであることは昨日述べました。
夏の直射西日の耐え難さは筆舌に尽くしがたいものがあります。
一計を案じた爺は、始め「アサガオの日覆い」を作ったのです。
これはなかなか快適でありましたが、午後には全体が萎れて元気をなくす。
爺は慌てて額の脂汗拭き拭き、アサガオ垣に水を撒いて回る。
これじゃ何のための避暑装置だか分かりませんな。
次の夏は「パッションフルーツ」並木の作成。
ようやく実った、パッションフルーツの実が近所の評判で、案内も請わず、陋屋に連れ立っておいでになる。
番茶などの応対もあって、こりゃ暑苦しかったですな。
さて、さて4年前の夏は「ニガウリの寒冷紗」
これは予定以上に緑葉が生い茂り、ニガウリも次々に誕生。
でもね、食べ手がいないのですよ。
近所に「九州、沖縄の食習慣」などを付け加えて差し上げたのですが、
評判はあまり良くなかったようで、今年の夏に行き交う人はニガウリを見ないようにお話をされます。
 
今年の夏も爺の書斎は南向き。
爺のツムジは左巻。

駄句2句。
苦瓜の蔓の出汁(でじる)に秋思ふ
夏の陰蔓茘枝(つるれいし)の作りたり

腰折れ1首。
蔓茘枝採りて並べて三日月の形空に浮かべ鬼の真似する