写真は苦瓜(にがうり)。
九州ではニガゴリなのですが、語尾の「リ」は発音しないで止めるのが普通です。
(普通というより、むしゃんよか=かっこいい、かな)
わずかに促音便の名残を残して、「ッ」。
「ニガゴッ」そうそう、正しい発音です。
ホントかなあ。
一昨年、ある集まりで、このことを披露に及んでバカにされたことあります。
「お前はいくつまでそげん馬鹿なことばっかり言うとるのか。もう古稀も過ぎたろう、もう少し世のため人のため生きようとせんといかんばい!」
まあね、この時はニガウリがそこにあったので、鉢巻きの中に角代わりに差し、オニだあ、オニだあ、とひとしきり騒いだ後の「講釈」だったので、一層顰蹙を買ったのでしょう。
私の書斎は南向きであることは昨日述べました。
夏の直射西日の耐え難さは筆舌に尽くしがたいものがあります。
一計を案じた爺は、始め「アサガオの日覆い」を作ったのです。
これはなかなか快適でありましたが、午後には全体が萎れて元気をなくす。
爺は慌てて額の脂汗拭き拭き、アサガオ垣に水を撒いて回る。
これじゃ何のための避暑装置だか分かりませんな。
次の夏は「パッションフルーツ」並木の作成。
ようやく実った、パッションフルーツの実が近所の評判で、案内も請わず、陋屋に連れ立っておいでになる。
番茶などの応対もあって、こりゃ暑苦しかったですな。
さて、さて4年前の夏は「ニガウリの寒冷紗」
これは予定以上に緑葉が生い茂り、ニガウリも次々に誕生。
でもね、食べ手がいないのですよ。
近所に「九州、沖縄の食習慣」などを付け加えて差し上げたのですが、
評判はあまり良くなかったようで、今年の夏に行き交う人はニガウリを見ないようにお話をされます。
今年の夏も爺の書斎は南向き。
爺のツムジは左巻。
駄句2句。
苦瓜の蔓の出汁(でじる)に秋思ふ
夏の陰蔓茘枝(つるれいし)の作りたり
腰折れ1首。
蔓茘枝採りて並べて三日月の形空に浮かべ鬼の真似する