写真は山梔子(くちなし)。
山梔子 アカネ科クチナシ属。
「山梔子」をなにゆえ「くちなし」と読むのか。
「山梔子」は秋に赤く熟す実を「山梔子(さんしし)の実」と言い、漢方薬の素材として珍重されたようです。
和名、漢名ともに「山梔子」は「さんしし」が古い名前だと思われます。。
「さんしし」の花は芳香があって美しい。
花の後に実ができるけれど、これは熟しても割れることがない。それで、
「あの、さんししの花はクチナシだ」
と言われたんですと。
以来、山梔子はクチナシになったと聞いたことがあります。
五月雨のそぼ降る闇の夜に「懐かしい香り」が漂うと、辺りを見回しますよね。
駄句5句。
五月雨に山梔子の花尋ねけり
五月闇梔子の花蛍代わり
一寸の茎に山梔子花咲けり
一寸の山梔子の花香りけり
香に咽せて梔子の花押しやりぬ
腰折れ1首。
五月闇彼の人の香り偲ぶ日々影声無くも山梔子豊か