山梔子の夏迎ふるや丈一寸 | 牛久の小盆栽 ながちゃんのブログ

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伝統的な盆栽愛好者の姿は、培養歴6年で樹齢150年、200万円の五葉松を出入りの業者に任せる旦那でした。「なんとか盆栽展示会」にその蔵者が得意げ写真におさまる、とか。私は貧乏なので全て実生、挿し木の小盆栽です。


山梔子

写真は山梔子(くちなし)。

品種は「ヌマタ」と言ったでしょうか、八重咲きの香り豊かな花です。
写真にも映っていますが、蕾が2個。
開花が楽しみです。

五月闇の頃、辺りに漂う香りを頼りに、山梔子を探すのですが、花の所在を突き止めることができた時の楽しさ、爺は自分の感覚の「鋭さ」を自分でほめるのです。
他に誰も誉め手はいないですからな。
時過ぎゆくごとに、難聴度は進み、目のかすみもただ事ならず、自らの衰えに、はっと気づくことがあります。
寂しさは限りなく身に迫り来るのですが、せめて感覚ぐらいは研ぎ澄ましていたいと思うのです。

庭の隅に拵え置いた「メダカ池」にも春が来たのですね。
沢瀉の花に顔を隠して水面を見つめていますと、ふいに漣が立ち、メダカが反転、たちまち散り、たちまち集まり群泳の舞となります。

駄句7句。
山梔子の夏迎ふるや丈一寸
山梔子の在処(ありか)教ゆる五月闇
五月闇山梔子在処探りけり
五月雨(さみだれ)の山梔子濡らし止み間無し
瓢虫(てんとうむし)紅葉(もみじ)若葉の日除けかな
白目高花沢瀉(はなおもだか)と浮き居たり
緋目高の水面(みなも)に弾み散りにけり


腰折れ1首。
沢瀉(おもだか)の花咲く水面ふと揺れて達磨目高の弾け泳ぎぬ