写真はオオデマリ。別名テマリバナ。
小手毬に続いて大手毬(おおでまり)が咲き始めました。
小手毬よりは二回りほど大きくて、卯月雨(卯の花腐し=うのはなくたし)の降りしきる昨日はぼんやり霞んで見えて、何やら詩情を思わせる佇まいでした。
小手毬はバラ科、大手毬はスイカズラ科で、この両樹は全く別なのです。日本在来のヤブデマリの園芸種とされています。
また、白い毬(まり)状の花が紫陽花アナベルにも似ていているのですが、紫陽花とも別樹です。
我が家の西北際に、歩道からの目隠しの意味を兼ねて植えたのですが、はや経ちましてずいぶん大きくなりました。
樹高3㍍にたくさんの「テマリバナ」が道行く人の癒しになっている、と思うのです。
なあんて思うかどうかは爺の勝手な予測、道行く人はそれぞれの都合があって歩かれる訳です。
でも、枝のところどころに「オオデマリ」と書いたラベルを括りつけてあるのです。
かようにしておけば、
「おや?紫陽花アナベルにしては花が小さいぞ」
などと不審を抱かれることもないでありましょう。
駄句5句。
雨の日は今日限りと大手毬
大手毬品良く弾んで風に揺れ
大手毬突き手もなくて純白に
大手毬顔見合わせて辞儀したり
卯月雨卯の花に非ず大手毬
腰折れ5首。
大手毬道行く人に手毬唄催促してか風に揺れ居る
卯月雨卯の花腐してトレモロを大手毬花に奏でたりけり
火の国の地震(ない)鎮まらば行かめやも父母亡き土地も我が故郷なり
幼なの日辛子蓮根恨みしも懐かしきこと昨日の如し
鼻につんと辛子蓮根響くとも涙とともに食ふ夢の日々