写真はイベリス。
明治時代の初めにヨーロッパから移入されて、和名を常盤薺(ときわなずな)と申します。厄介なのは同名の別花があることです。
このイベリスは常緑の四季咲き種。
正確には四季咲きか否かは不明なのですが、昨年秋に近所の園芸店で見初めて購入以来、木枯らしの日も春立つ日も、嫌な顔一つ見せずに今日まで咲き続けています。
かような健気な花こそ「四季咲き」の称号を献上致すべきだと、爺は愚考致しおります。
イベリスは英国では「お菓子の花」と言われているそうです。
蜆花(しじみばな)ほどの小花なれど、固まって咲く様が「綿菓子」にでも見えるのでしょうか。
どうせ「見える」ものなら、菓子ではなく濁り酒であったなら、爺は世に吹聴して回るのですが。
雑俳5句。
常緑のイベリス小花冬越して
イベリスは薺(なずな)の花翳しけり
庭に咲くイベリス小花名に薺(なずな)
イベリスの小花開きて長閑(のどか)なり
イベリスは咲き次ぎ咲き次ぐ薺花
腰折れ1首。
イベリスの真白き鞠の蜆花(しじみばな)雪の精なり咲き次ぎにけり