一両でも二両でも 欲しいなあ! | 牛久の小盆栽 ながちゃんのブログ

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伝統的な盆栽愛好者の姿は、培養歴6年で樹齢150年、200万円の五葉松を出入りの業者に任せる旦那でした。「なんとか盆栽展示会」にその蔵者が得意げ写真におさまる、とか。私は貧乏なので全て実生、挿し木の小盆栽です。


万両

写真は万両(まんりょう)。

万両、千両は丈夫な木だと思う。
狭い我が家の庭の思いがけない所から万両、千両の幼苗が芽生えています。

誤解なきよう、念のため申し述べておきますが、万両、千両の実を愚老が食べて彼方此方にタネを吐き捨てたわけではありません。
如何に食に困り果てようとも、爺にも見栄がござる。
米の代わりに万両、千両の実を食べたのだ、などと思わないでいただきたい。

枇杷や柿の実なら、縁端で食いつき、多少の実付きでタネを放るのは、小洒落た仕草であり、道行く人の視線を感じつつ、愚老しばしばやっております。

でもね、痩せても枯れてもミドモは「剛毅の武士(もののふ)」の末裔であります。万両、千両の実を頬袋に溜め、背戸をめがけて吐くような、猿芸の真似などは致しません。
庭の万両、千両の芽生えは、おそらく、あの強突張りのヒヨドリ落下傘部隊の「落としダネ」でありましょう。

千両といい万両といい、豪勢なな名前が気に入って、爺はこの両者を鉢に植えているのです。
千両は、比較的直立した丈夫な茎で育ちますが、万両は景気のいい名前にも関わらず、ヒョロヒョロ貧乏神のように伸びるところが面白いですな。

正月飾りに売り出される「金持ち」の木は、万両、千両だけではありません。
百両、十両、一両と続いて、どれも小さな美しい赤い実が、正月を飾るのです。
(幕末の貨幣価値を参考にすると、一両≒10万円、ぐらいだと勝手に思います)
今朝は、松の内だったらかような575を作るだろう、と詠んでみました。万、千、百、十、一の順です。

駄句5句。
万両を食べ尽くしたり鵯(ひよ)大尽
実千両年賀に疲れ落果せり
門飾る唐橘は百両
藪柑子藪から出でて床飾り
一両も門を飾るや実を愛でて
 
腰折れ1首。
目出度さは百両の値茅屋も唐橘の年祝ふなり