写真は椿(品種名は星の白姫)。
品種名は「星の白姫」と書きましたが、椿の図鑑にも、インターネットの品種一覧にも、かかる名前が見当たらないのです。
4年前の夏、さる椿の講習会で、挿し木用の若枝を頂き、その際に「星の白姫」とあったような、なかったような、たださえ感覚のおぼつかない爺の、おぼろな記憶で、まことに曖昧なのです。
でもね、それでいいのですよ。
写真を今一度ご覧頂きたい。朝露を浴びた葉の上に、きりりと咲く白花が美しいではありませんか。
ややクリームがかった花びらが、雪洞(ぼんぼり)のように、豊かな鮮黄のシベを柔らかく包み、どことなく高貴な姫の御姿に見えるでしょう?え?見えない?
いえね、ここは高貴な姫の御姿を彷彿させていただきたいのです。
さなくば、「星の白姫」の名前に辿り着きませんからな。
「千万人と言えども吾行かん」とは、椿の名前の適否に関わるものとは無縁ですが、爺はこの椿を「星の白姫」と決定致したいのです。
決定致しても、誰に迷惑が及ぶものでもなく、爺が一人で得心するだけなのですけれど。
駄句5句。
冬椿陽の淡さにはたぢろがず
写真今逃すまいぞと冬椿
冬椿クリームの色柔らかに
朝ぼらけ早咲きの椿白淡く
雪洞の椿は蕊を柔らかく
腰折れ1首。
クリームの色柔らかに冬椿酷寒の朝怯(ひる)むことなし