痛み弱みは石菖で忘れたし | 牛久の小盆栽 ながちゃんのブログ

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伝統的な盆栽愛好者の姿は、培養歴6年で樹齢150年、200万円の五葉松を出入りの業者に任せる旦那でした。「なんとか盆栽展示会」にその蔵者が得意げ写真におさまる、とか。私は貧乏なので全て実生、挿し木の小盆栽です。


石菖

写真は石菖(せきしょう)。

セキショウはショウブ科ともサトイモ科ともされる植物で、大変生命力が旺盛です。
セキショウの根は、昔から漢方薬の素材として大事にされてきました。

爺はいまだ試してはおりませんが、神経痛、痛風に卓効があり、なにより健忘症によろしい点に魅力を覚えますます。

寺社に鎮座まします「おびんずる様」の肩を撫で、腰を擦り、頭など髪も抜けんばかりに(あ、もともとおびんずる様は坊主であられますね)撫で擦り申し上げるのですが、セキショウの薬効を信じて、しばらくはお暇いただきます。

セキシヨウはショウブに似た葉が、4,50㎝ほどに伸び、縦横に広がるるのですが、環境には柔軟に対応いたします。
写真のセキショウはゴクショウの草丈で、親指ほどの豆鉢にきちんと収まり、はせいぜい1寸(3㎝)弱であります。

これで4年ほど経っているのです。
生き方(生きザマ、と言う人がありますが、ザマとは罵詈言葉ですね。ザマあ見やがれ、ザマあねえや、など捨て台詞で苦し紛れに使う言葉でありましょう)は大変柔軟で強靱。
薬効ただならず。長煩いには有用不可欠の植物で、愚老などはいつか「ツメのアカ」でも煎じて飲みたい、とまで思うのです。

豆鉢植えのセキショウを、矯めつ眇めつ(ためつすがめつ)4年眺めていますが、ボケ爺にはいまだ薬効届かず、健忘症は進行いたしおります。

石菖(せきしょう)別名石菖蒲(いしあやめ)、夏の季語。  

駄句5句。
石菖の寒風の中夏の夢
石菖のつんと剣出し夏の夢
薔薇に似る黄の旋律は唐椿
桃七重香妃椿芽の動く
冬欅鉢穴溢る底根なり

腰折れ2首。
置き場変へ皿に植えたる山紅葉おどろおどろの根に命見る
石菖は頭に良きと伝へ聞き鉢植え人間(ひとま)にそっと乗せてみる