写真は五葉木通(あけび)
貧しかりし子供の頃の夢が懐かしい。
①腹イッパイ食うこと。
②アケビやムベの山の幸を我が庭に植えること。
以上二つでしたな。
①の「食うこと」とはまさに「食うこと」
今日食う保証のない日々に、我が家では極小さな羽釜(はがま)に銀シャリを炊いたものです。
驚くなかれ、銀シャリですぞ!
ムギやアワなどの混ざりもののない、純粋のコメだけの飯。
まあね、なんとかやっとのことでコメは買えても、ムギまでは買えない。
そこで、「めでたく」コメの飯。
それをおもちゃのような羽釜(はがま)でコトコトと。
全員口に回る量は、ママゴトの量。
腹イッパイ食いたかったなあ。
②「アケビやムベの山の幸を我が庭に植えること」とは、切ないですな。
アケビやムベは山野に生え、当たり前ながら無料なのですよ。
「功成り名を遂げて」一軒の家に住むことができたら、アケビやムベを是非庭に植えたかった。
「金のなる木」ではなく、アケビ、ムベですからな、可愛いものですよ。
写真は五葉アケビの木。
欠食時代の夢が叶ったのです。
小躍りすべきところなれど、この「アケビ」の鉢を抱いて、カッポレdも踊ったら、アホですね。
木通(あけび)、郁子(むべ、うべ)は秋の季語。
駄句5句と愚歌1首。
木通(あけび)の実蔓に下がれり口割りて
木通の実山の恵みの甘味かな
食ひもせず無聊に下がる木通なり
水楢(みずなら)に絡み伸びゆく木通かな
水楢に絡む木通は宝なりき
木通郁子(あけびむべ)成れる林を隠し置き餓鬼大将の得意なりし昔