白木槿無垢の香りを醸したり | 牛久の小盆栽 ながちゃんのブログ

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伝統的な盆栽愛好者の姿は、培養歴6年で樹齢150年、200万円の五葉松を出入りの業者に任せる旦那でした。「なんとか盆栽展示会」にその蔵者が得意げ写真におさまる、とか。私は貧乏なので全て実生、挿し木の小盆栽です。


白ムクゲ

写真は白木槿(しろむくげ)。

今年はムクゲに嫌われたのでしょうか、時々ほんの一二輪咲くだけで、あとは知らぬ顔の半兵衛。

秋空高く澄み渡った日のムクゲを待ち望んでいるのですが、秋の長雨が降り続き、ムクゲは気まぐれ、なかなか爺の思い通りにはなりません。
昨年秋に見た、玄界灘に身を乗り出すように咲いていた、ムクゲの強さを忘れられません。

昨日は孫のコタ君の通う小学校で運動会が行われました。
愚老は野暮用あって見学には行けなかったのですが、早朝から父母やら爺婆の衆が通学路を通っておられました。
どの顔も温和で、楽しげに見えたものです。
愚老は白ムクゲを眺めて、無垢の子らの躍動を想像していました。

コタ君は帰宅後、開口一番、
「ビリだったよ、ビリ!」
「かけっこでかい?」
「うん、かけっこ!」
「ああ、かけっこで、ビリ?」

コタ君はビリなど気にとめる様子もなく、明るい対応でした。
いいのだよ、お前の明るさがいい。
かけっこやはしっこさなんざビリでいい。

なぜか爺は昔ムカシ、田舎の映画館で観た、西部劇の英雄「ビリー・ザ・キッド」を思い出していたのです。

駄句5句と愚歌1首。


白木槿紅木槿も秋惜しむ
白木槿微かな紅もなかりけり
白木槿無垢の香りを醸したり
白木槿物問ひたげに傾ぎたり
白木槿満月前にたじろがず
  
秋空の高き白雲吸ひ寄せて木槿は無垢の花満開に