写真は薔薇(ばら、そうび)。
黄色地薄紅覆輪の大輪はフレンチパヒューム。
桃色地の極小輪は姫薔薇(品種名不明)。
孫の小学二年生コタ君は見かけの磊落さに関わらず、草花が好き。
中でもオシロイバナが好みのようです。
なぜ好みはオシロイバナなのか、理由は定かではありませんが、オ
シロイバナをオモシロイ花と聞き違えたのが始まりのようです。
コタ君、ときどき草花の種を爺への土産に持ち帰るのです。
昨日はオシロイバナとアサガオのタネ。
ズボンのポケットをまさぐり、爺へ差し出すのですが、ややいつもの快活さがない。
「どうした?ゲンキがないね」
「うん、今日はセンセイに怒られた」
「え?怒られた?どうして?」
叱られた理由が今一つ腑に落ちないようで、口がとがってござる。
「またお前、また悪戯をしたんだろう」
「イタズラ?しないよ。昼休みにとったアサガオのタネを数えていたのさ」
「うんうん、お前きちんと数えられた?」
「当たり前の当たり前!」
どうやら、帰りの会の時に、昼休みに採った朝顔のタネを机に広げ、夢中で数えていたのが、叱られた理由のようだ。
爺の喜ぶ顔を思いながらタネを数えていたのでありましょう。
「話を聞くときは手を膝に置いて聞かなければいかんよ」
などといいながらも、愚老内心嬉しかったですな。
「コタ!お前はゲンキが一番、爺はゲンキンが一番!」
訳の分からない慰めを述べながら、コタ君の頭を撫でたのでありました。
駄句5句と愚歌1首。
行く秋を惜しんで香る姫の薔薇
姫の薔薇咲きし真心忘れまい
フレンチを名乗る薔薇大輪なり
大輪に劣らぬ気迫姫の薔薇
姫の薔薇咲いて散りゆく秋の暮
大輪の西洋薔薇を押し除けて生きる証の姫の薔薇かな