写真は擬宝珠(ぎぼうし)の花。
花に添えたもう一枚は、白馬村諏訪神社の、神前の池に架かる橋の擬宝珠です。
「ギボウシ」と言えば、写真の二種類の「擬宝珠」とネギ畑の「ネギボウズ」
いずれも形が似通っています。
野草のギボウシは、端麗豪華とは縁の遠い、繊細な花の姿で、見飽きないですね。
遠い昔、擬宝珠の若葉を茹でて食べたような記憶があります。
先人たちの長い長い経験と知恵で、野に咲く花も若葉も、食べたり薬用にされてきたのですね。
梅雨に入る頃、この擬宝珠は毎日若葉を伸ばしていました。
「食べられてしまう」ことなど全く念頭になく、若葉は素直に成長し、葉の中から茎が伸び、寺社の廊下や橋にかかる欄干の擬宝珠に似た花蕾は、やがてトランペットを吹くように開花しました。
駄句5句と愚歌1首。
俯いて擬宝珠の花段に咲く
擬宝珠の花は梅雨が好みなり
擬宝珠はトランペットを吹くやうに
花擬宝珠梅雨の晴れ間に顔を上ぐ
花擬宝珠すいと伸びてぞ妍競ふ
梅雨の一雨ごとに伸びをする擬宝珠の花は薄紫に