![マリア様](https://stat.ameba.jp/user_images/20150619/08/kamone-minasan666/21/cc/j/t02200155_0800056413341455550.jpg?caw=800)
![椿マリア様 花15/4/08](https://stat.ameba.jp/user_images/20150618/14/kamone-minasan666/a1/a5/j/t02200211_0800076813340771977.jpg?caw=800)
写真は椿(マリア様)の花と実。
花=15年4月8日撮影
実=15年6月17日撮影
椿「マリア様」の花は桃色一重の無垢な印象の花で、爺は大変好みの椿です。
写真の「マリア様」は我が家に宿って4年、2月から3月のまだ寒い時期に清楚な花を咲かせてくれます。
今朝はキキョウの花を撮影せんものと、小雨の中壊れかけのカメラをいじっておりました。
ふと、棚場を見ると鉢に差した、懐かしきカナクギ流の情けない字が目に留まったのです。
「マリア様」は字の上手下手にはあまり関係がなく、爺の目にも明瞭に映りました。
「はて、マリア様?マリア様とは誰ならん?」
字は紛う方なき爺の乱れ字。
自分で書いて自分で理解できないのだから、救いがないですね。
椿マリア様の枝の先には、実が一つだけ、つれづれと下がっておりました。
「ありゃりゃ、こりゃ椿のマリア様だぞ。そうそう、春には一重の桃色の清楚な花が咲いたな。たしか写真に写したはずだぞ。あの花がこの実なのか」
爺はふらっとめまいを覚えましたね。
春に咲いたあの可愛い花が、この無骨な実なのか。
爺はしげしげと見つめましたよ。
清純無垢の椿、マリア様が残した実がこれか!
してみると、これはマリアの子!
マリアの子はあの人!
爺の頭は混乱致しましたな。
「マリアの子はあの人!」
の言葉だけが明瞭に粗脳に焼き付いたのであります。
爺は「マリア」という名に皆目覚えがないわけではございません。
真理亜、茉莉矢、麻里也など、指折れば何人かの女性固有名詞に思い当たるのですよ。
でもねえ、女性とは申せ、どのマリア様方も未だ幼稚園年少組の頬赤き乙女衆、古稀爺が思慕の情を燃やすはずもこれなく候。
となれば、マリアは「マリア様」に違いない。
マリアの子は、あの人!
今は不細工な形で枝の下がっておれども、いつやんごとなきお姿に変われるやしれず、ここは合掌。
宗旨違いの「般若心経」の片言など唱えましたな。
駄句5句と愚歌1首。
椿の実千切るは思ひ断つ如し
椿の実手に握りみて温かし
椿の実両手にころり転がりぬ
椿の実枝先に一つ徒然と
椿の実乙女の手にも落ち着かず
椿の名気高く清き響きありおみなごの影思ひみてけり