写真は鼠尾草(みそはぎ)。
ミソハギが端正な花を咲かせています。
容姿端麗必ずしも万人の愛するものに非ず。
面白いもので、一点の非の打ち所のない完璧な人より、どこか微かな難点のある人の方がつきあい安いと思うのです。
人として欠点だらけのボケ爺ゆえ、他人の優秀さが気になるのでしょう。
さて、ミソハギについて。
真夏日に照りつけられても、五月雨に洗われてもミソハギの端麗な花には驚きを覚えるのです。
ミソハギは漢字表記で鼠尾草、または不屈草。難しいですね。
別名盆花(ぼんばな)、精霊花(しょうりょうばな)。
盆花、精霊花の別名を知ると、心引き締まる思いがいたしまして、粗略な扱いはできません。
粗忽、軽薄な愚老でも、ミソハギを剪る前には、そっと合掌など致すのです。
「禊ぎ萩」が語源とされる説もあります。
萩に似て、身体を清める禊(みそぎ)に使うから「禊ぎ萩」だと。
写真のミソハギは横に伸びた姿ですが、本来は萩に似て、上に上に伸び上がる花です。
駄句5句と愚歌1首。
鼠尾草(みそはぎ)の一輪ごとの思ひ出や
鼠尾草の点画確か揺れて居り
鼠尾草や色鮮やかに偲ばせる
盆近く鼠尾草花は思ひ出を
鼠尾草は鎮めに咲くや哀しさを
鼠尾草は点画揃へ咲き居たり盆近くなり思ひ出添へて